昨今、取り沙汰されることが多い、高齢者の “免許返納” 問題。5月29日の『NEWSポストセブン』では、サッカー解説者・釜本邦茂氏(78)が「車の運転はまだまだやめたくない」と語り、議論を呼んでいる。
記事によれば、釜本氏は現在も日々車の運転をしているという。運転をするのは昼間だけで、長距離運転はせず、慣れた道だけ走るなど、いくつかのルールを作っていると明かしている。更新時に受ける高齢者講習の認知機能検査については、「年寄りに運転を諦めさせるための試験のよう」と苦言を呈している。
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ここ数年、高齢者の免許更新はハードルが高くなっている。全国紙記者はこう語る。
「2019年、当時88歳だった飯塚幸三氏が起こした池袋自動車暴走事故以来、高齢者の免許返納の機運が大きく盛り上がっています。最近では西川きよしなど、有名人の免許返納が話題になることも多いです。
とはいえ、コロナ禍で「3密」を避けた移動手段が好まれるようになり、2021年の返納件数は約52万と、前年より2万件ほど減少しています。
また、5月13日には道路交通法が改正され、75歳以上の免許更新の仕方が大きく変わりました。75歳以上のドライバーで一定の違反歴がある場合、更新の際に運転技能検査が義務化されます。
いずれにせよ、今後も高齢者の免許更新には、厳しい目が注がれそうです」
一方、地方では、交通インフラが整っておらず、車がなければ生活できない場所も多い。改正道交法では、自動ブレーキ装備車のみ運転できる「サポートカー限定免許」も始まっているが、普及には課題も多い。高齢であっても、免許を手放せない人が多いのも確かだ。
ネット上では、高齢者の “免許返納” に関して議論の声が飛び交っている。
《自分は大丈夫と思い込んだ結果、池袋暴走事故のような出来事が起きた可能性があると思うけどね》
《自分ではまだまだ衰えてない気持ちでいるんやろうけど、事故起こしてからじゃ遅いのに》
《単に年齢という括りだけで返納を迫るのは違うと思う。下手くそで横柄で横暴な運転をしてヒヤッとさせられるのは圧倒的に高齢の方以外ですよ》
《田舎だと親に返納して来いって言いづらい面もある》
《田舎はね、難しい問題だ。免許返納したらこまる人を助ける仕組みがないと進まない》
進む高齢化社会。自動運転が当たり前になるまで、試行錯誤は続きそうだ。
( SmartFLASH )