岸田内閣の支持率は59%で、内閣が発足してから最高になったと、6月13日、NHKが報じた。
6月10~12日にNHKがおこなった世論調査によると、支持率は5月の調査から4ポイント上昇。不支持は5月と同じ23%だった。内閣発足直後(2021年10月)の支持率は49%で、以後すべて50%以上を維持している。
この報道に、ネット上では驚きの声が飛び交った。
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《なんで?これだけ物価上がりまくっているのになんで?》
《何もしないのが支持率高い理由だとしたら考えないといけない》
《なんで菅元総理は当時支持率低くて、岸田総理は今支持率高いんだ?どう考えてもおかしいでしょ》
なお、同じく6月13日に発表された共同通信社の世論調査では、支持率は56.9%で、5月の調査から4.6ポイント減。不支持率は26.9%だったが、やはり岸田内閣の支持率の高さがわかる。
ネットでは、こんな予測も出ている。
《余計なこと何もせず検討だけしてることで結果的に支持率を高くキープしてるのは策士ですね 案外長期政権になるかも?》
支持率が高い理由は何か。政治ジャーナリスト・安積明子氏に聞いた。
「理由のひとつは、“ゆり戻し” でしょう。長く続いた安倍政権、そして菅政権の手法に嫌気がさしていた人たち、行き場を失った人たちが支持していること。
そしてもう一つの理由は、野党の弱さ。世論調査でも、野党の支持率は低迷しています。立憲民主党は先日の内閣不信任案パフォーマンスで露呈したように、その迷走ぶりは深刻です。
日本維新の会にしても、まだ大阪中心で、全国政党にはなりきれていない。つまり、与党を積極的に支持はしない人たちの受け皿となる野党が不在なのです」
ただ、支持率の数字そのままではなく、中身を考える必要があると、安積氏は言う。
「岸田内閣を支持する理由ですが、政策がいい、力強いリーダーシップがある、ということではない。ほかにいい人がいない、性格がよさそう、など消極的な理由づけが目立ちます。積極的な支持というわけではないことは、考えておいたほうがいいでしょう」
7月には参院選が控える。ここで自民党が勝利を収めれば、国政選挙がなく安定した政権運営ができる「黄金の3年」に入り、岸田政権は長期政権になるとの予測もある。
「もちろん、その可能性はあります。7月の参院選、自民党が負ける要素は今のところありません。ただ、自民党の悪い点なのですが、派閥争いは避けられません。だらしない野党ではなく、内部から足を引っ張られることは十分に考えられます」(安積氏)
最大の敵は身内にあり!?
( SmartFLASH )