8月1日、大阪府寝屋川市の市議会議員、吉羽(よしば)美華容疑者ら男女5人が、詐欺の疑いで福岡県警に逮捕された。
警察によれば、コロナ禍での医療機関や福祉施設を対象とした公的融資について、受給した施設から「仲介手数料」と称して現金をだまし取っていた疑いがあるという。吉羽容疑者らのもとには、十数億円が渡っていたとみられる。また、融資を施設に持ちかけた際、吉羽容疑者は市議会議員の名刺を見せていたとされる。
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「吉羽容疑者は、2007年に寝屋川市議に初当選。2011年に2選し、その後2012年に民主党(当時)から、2013年に新党大地から、2017年には希望の党(当時)から、それぞれ国政選挙に挑んでいますが、いずれも落選しています。その後『次は市長選』と、大阪府の阪南市長選に立候補し、こちらも落選。2019年の寝屋川市議選で返り咲きました。
『美人政治家』としても評判で、選挙資金を稼ぐため自身の写真集を作り、完売させた、というエピソードもあります。ただ政党に関係なく立候補することで、週刊誌で『選挙マニア』と揶揄されたことも」(地方紙記者)
私生活では2014年、自民党の谷川とむ衆院議員と結婚。一児をもうけるも、2016年に離婚している。離婚の理由について、吉羽容疑者は谷川氏のモラハラや、経済的DVを主張していたが、谷川氏はこれを否定。「週刊新潮」の取材に対し
「言葉の暴力なんてありえない。生活費を入れてくれない、というのもウソ。お金はまとめて渡していたし、クレジットカードも自由に使ってもらっていた」
と語っている。
また谷川氏は、吉羽容疑者が交際を開始する際「二度と選挙には出ない」と約束した、という。しかし結局、離婚後に3回もの選挙に出馬し、みたび、寝屋川市議を務めていたというわけだ。
「2017年の選挙では、小池百合子・東京都知事から誘われ、衆院選に立候補しました。それで思い出されるのが、2021年の東京都議選で、選挙期間中に無免許運転をしていたことが明らかになった、木下富美子元都議です。
所属していた会派『都民ファーストの会』を除名されながらも、4カ月以上も都議会議員の地位にしがみつき、猛批判を浴びました。この選挙のときも小池都知事は木下氏を応援し、のちに会見で『恥じるべきこと』と、反省の弁を述べることになりました。
木下氏といい、今回の吉羽容疑者の件といい、小池都知事の“人を見る目”には、疑問を感じざるをえません」(都政担当記者)
安易な気持ちで政治家を目指すものの末路は、決して明るくはない。
( SmartFLASH )