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「自民党と旧統一教会の関係」点検結果を党が公表 179人が接点ありの結果に「一度、解党すべき」と厳しい批判が
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自民党が発表した所属国会議員と旧統一教会の接点を示す資料。右奥は茂木敏充幹事長 写真・時事通信
9月8日、自民党の茂木敏充幹事長は、自民党所属の国会議員379人のうち、のべ179人が旧統一教会(世界平和統一家庭連合)と関係があったとする「点検」結果を公表した。
旧統一教会や、その関連団体の会合への祝電の送付や出席、また、選挙支援の依頼などの接点について調査した結果、党所属国会議員379人のうち179人が過去に何らかの関係があったことを明らかにした。党所属議員の47.2%が「接点」があったというわけだ。
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さらに、会合に議員本人が出席しあいさつした(96人)、また、会合に議員本人が出席し講演をおこなった(20人)など、一定以上の関係を認めた121人については、氏名も公表した。
茂木幹事長は「結果を重く受け止めている。率直に反省をし、今後は旧統一教会といっさい関係を持たないことを、党内に徹底をしていく」と強調した。
「共同通信が8月31日に報じた『全国会議員712人アンケート 旧統一教会と政治の関係』では『無回答』だった稲田朋美氏、江島潔氏、神田憲次氏など、また『あいまいな回答』だった池田佳隆氏や義家弘介氏など、『関係がない』としていた森雅子氏、生稲晃子氏らの名前が公表され、いままでメディアのアンケートには回答していない議員の名前が公表されたことには、一定の意味はありました。
ただ、党籍を離脱している自民党出身の細田博之衆院議長、故・安倍晋三元首相が対象にならなかったのは、茂木幹事長があくまで『点検』と繰り返したように、踏み込み不足だった感は否めません」(政治部記者)
旧統一教会と「接点」があった議員数、議員名の公表を受け、立憲民主党の安住淳国会対策委員長は、記者団にこう指摘した。
「自民党の発表は、党が責任を持った調査ではなく、議員が自主的に点検したもので、信ぴょう性に欠ける。安倍元総理大臣の秘書や関係者から話を聞いたふしもなく、世間に向けて『やってます感』を出すだけのことで、真実ではないと断ぜざるをえない」
179人の議員が旧統一教会と接点があったと報じられると、ネット上では、さらなる厳しい処分を求める声が多く上がった。
《半数が教会と関係のある議員だという報告に何の処分も無しで、反省して終わり?》
《氏名公表だけでは済まされませんよ。一度膿を出し切るために解党されてはいかがですか。国民を舐めきっている》
《安倍氏の調査、点検が行われていない。祖父の代から旧統一教会との深いかかわりがあったのだから、ここが1丁目1番地と思う》
岸田文雄政権は、衆院を解散しない限り、向こう3年間は普通国政選挙の洗礼を受けない「黄金の3年」に入ったといわれる。だが、国会の閉会中審査に1日だけ応じ、自民党内の「点検」だけで「黄金の3年」に入られては、国民が納得するはずもない。