10月4日、岸田文雄首相は公設秘書で長男の翔太郎氏を、政務担当の首相秘書官に起用した。翔太郎氏は慶應義塾大学法学部を卒業後、三井物産に入社し、2020年から岸田首相の議員事務所に入った。
松野博一官房長官は「人事は適材適所の考え方でおこなっている」と弁明したものの、野党からは厳しい批判の声が上がっている。
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立憲民主党の安住淳国対委員長は「首相秘書官は閣僚以上の力を持つ。若い子息がなぜ必要か」と語り、国民民主党の玉木雄一郎代表は「身内びいき」とこき下ろした。
ネット上でも多くの批判の声が上がっている。
《もう完全にレームダック状態ですね》
《今ではないでしょう》
《この人、どうかしちゃったんですか?
最近の言動は炎上目的?と思える国民感情を逆撫でするKYなものばかり》
《いますぐ辞任してほしい》
《感覚が普通じゃないし、ちょっと常識がなさすぎです》
「岸田首相がこのタイミングで翔太郎氏を秘書官に起用したことをめぐっては、批判だけでなくさまざまな臆測が流れています。首相周辺は、
『翔太郎氏は、首相が自民総裁選の候補時代からメディア対応を含めた政務全般を統括しており「チーム岸田」の重要な戦力。お飾りでなく、相当前から秘書官に起用することは決まっていた』
と、あくまで“実利”のために起用したと主張しています。
自民党内では、長男を起用したことそのものへの批判は少ないのですが、発令が臨時国会召集翌日で、各党の代表質問などが始まるタイミングだったことをふまえ『もっとも批判を浴びそうなタイミングで発令するとは、自分で内閣支持率を削ろうとしているようなもの』(閣僚経験者)といった批判があります。確かに空気が読めなさすぎるのは間違いありません」(政治部デスク)
さらに、あまりに不可思議なタイミングでの発表であることから、“辞職説”すら出てきているという。
「この人事は地元の衆院広島1区を、翔太郎氏に禅譲するための布石であるのは間違いありません。『(岸田氏は)小泉純一郎元首相のように、2023年にも議員を辞任して長男に道を譲ろうとしているのではないか』と言いだす中堅議員すら出てくる始末です。首相本人の年齢から、その可能性は少ないと思いますが……」
聞く力だけでなく、“空気を読む力”も身につけてほしいものだ。
( SmartFLASH )