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立憲民主・野田佳彦氏 安倍元首相追悼演説を受諾「野党最後の良心」“アンチ立民”からも支持される理由

社会・政治 投稿日:2022.10.07 20:53FLASH編集部

立憲民主・野田佳彦氏 安倍元首相追悼演説を受諾「野党最後の良心」“アンチ立民”からも支持される理由

追悼演説を受諾した野田元首相(写真・共同通信)

 

 10月7日、自民党は、安倍晋三元首相の追悼演説を立憲民主党野田佳彦元首相に打診。正式に、野田氏がおこなうことが決定した。

 

「8月の臨時国会では、自民党の甘利明氏がこの演説を担当する案が検討されていました。しかし、与野党から『お友達起用』などの批判を受け、今回の野田氏への要請に至ったようです。

 

 

 これまでにも首相や首相経験者が亡くなった際には、他党の党首や首相経験者が登壇する例は多くありました。とはいえ今回の安倍元首相に関しては、国葬の開催をめぐって野党からの批判が相次いだという経緯があります。

 

 この野田氏の追悼演説には、驚いたひとも多かったのではないでしょうか」

 

 実際ネット上で反応を見てみると、驚きの声も多い。ところが、与党支持者とみられるアカウントからも「野田氏なら妥当だ」と納得の声も見受けられた。

 

《旧民主系の議員にも色々いるが、私が唯一評価するのは野田元総理です。負けると分かっていながら、三党合意をして消費税を上げる道筋を付けた上で総選挙に打って出る。消費増税の是非はさておき、これは中々出来る事では無い》

 

《立憲民主党は嫌いだが、野田さんは好感が持てる》

 

《良い話だと思う。野田さんは整合性があり、他の党員のようになんでも批判の人ではない》

 

《野田さんは立憲民主党の最後の良心》

 

 なぜ野田氏の追悼演説は、ここまで支持されるのか。政治アナリスト・伊藤惇夫氏に話を聞くと、「自民党内でも野田さんを評価する人は多い」という。

 

「自民党内にも『野田さんなら大丈夫だ』という人はけっこう多いんじゃないですか。2012年の党首討論で、野田首相対安倍自民党総裁の対決が起こりました。そこで解散総選挙の約束をしたという、大一番がありましたから、そういう意味で安倍さんとは縁が深い。元々、野田さんは基本的には保守政治家ですしね。非常に人柄もいいと評判ですよ。

 

 追悼演説の内容も、それほど過激、攻撃的な内容にならないだろうと思っているでしょうしね」

 

 野田氏は、批判も相次いだ国葬に、野党から出席した数少ない議員の一人でもある。そのことも、今回の人選の要因ではないかという。

 

「立憲の議員だって、野田さんの安倍さんとの討論、解散総選挙という歴史の1ページをみんな知っているわけですから、そういうつながりがある以上、国葬参加にも納得がいったのではないでしょうか。しかも、自分で決断しているわけですから。追悼演説の人選でも、そこが評価されたんでしょう」

 

 さらに伊藤氏は、野田氏の演説の力量にも注目しているという。

 

「野田さんって、今の政治家の中で最も演説がうまいんですよ。同僚の議員が演説を聞いて涙を流すくらいですからね。自民党内には、野田さんの演説で追悼が盛り上げてほしい、という期待もあるんじゃないですかね。野田さん以外、自民党から立憲の議員にお願いするという声は出ないはずですよ」

 

 太鼓判を押された野田氏。演説は、衆院本会議で今月下旬にもおこなわれる予定だという。

( SmartFLASH )

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