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保険証廃止でマイナンバーカード事実上義務化へ 利便性上がらずリスク拡大の強引な方針に「史上最低の総理」と非難轟々

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.10.12 16:52 最終更新日:2022.10.12 17:04

保険証廃止でマイナンバーカード事実上義務化へ 利便性上がらずリスク拡大の強引な方針に「史上最低の総理」と非難轟々

河野太郎デジタル相は10月13日にマイナンバーカードの事実上の義務化を正式発表する見込みだ 写真・つのだよしお/アフロ

 

 10月11日、政府が、現行形式の健康保険証を2024年秋にも原則的に廃止する方向で調整していることが一斉に報道された。マイナンバーカードと一体化した保険証の利用へと切り替える。13日にも、河野太郎デジタル相が発表する見通しだ。実現すれば、マイナンバーカードが事実上、義務化されることになる。

 

 運転免許証との一体化についても、2024年末までに実現という現在の目標を、さらに前倒しできないか、検討を進めている。

 

 

 2021年10月から、マイナンバーカードを保険証として利用する「マイナ保険証」が導入されている。だが、「日本健康会議」が2022年9月4日に公表したデータでは、マイナンバーカードの読み取り機を導入した医療機関や薬局は6万4965施設で、目標とする20万施設の32.5%にとどまっている。

 

 政府は2023年4月から、マイナ保険証によるオンライン資格確認を義務化する方針を示している。だが、全国保険医団体連合会(保団連)は9月22日、厚生労働省にシステム導入義務化の撤回を要請した。すべての対象医療機関が期限までにシステム導入することは現実的に困難であるためだ。

 

 10月6日には、埼玉県内の開業医などでつくる県保険医協会が、調査で約9割の開業医が反対したとして、同じく撤回を求めた。

 

 10月2日時点で、マイナンバーカードの申請者数は7011万人で、人口の55.7%まで増えた。だが、個人情報漏えいを懸念する声は根強く、普及の壁となっている。

 

 立憲民主党の石垣のりこ参院議員は、10月12日、自身のTwitterにこうつづった。

 

《任意といいながらマイナカードを事実上義務化する政府のやり方は卑劣。一本化すれば紛失や盗難時の不正使用等の問題はより深刻になる。何でも一つに統合すれば利便性が向上するわけではない。あくまで利用する個人にとって、信頼できる使い勝手の良い制度でなければならない》

 

 SNSでは、保険証を廃止し、マイナンバーカードを事実上、義務化する方針に反対する声が多く上がった。

 

《カードは任意、マイナンバーは他人に絶対知られないように、と始まったものがなぜこうなる?利便性は上がらずリスクのみ拡大した上に命綱の保険証まで廃止は有り得ない》

 

《マイナンバーに免許証と保険証を一枚に収めたら。紛失した時に何を以て身分を証明する?本当勘弁してよね。大事なものは一個一個別に保管し危険を分散することなんだよ》

 

《史上最低な総理大臣だと思う。保険証廃止? 安倍の方がまだマシだった》

 

「聞く力」をアピールする岸田文雄首相に、この声は届かないのだろうか。

( SmartFLASH )

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