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池袋乱闘「チャイニーズドラゴン」500人結集したメンバー葬儀の緊迫写真! 苛烈な内部抗争に現・10代目リーダーが仲裁も

社会・政治 投稿日:2022.10.25 06:00FLASH編集部

池袋乱闘「チャイニーズドラゴン」500人結集したメンバー葬儀の緊迫写真! 苛烈な内部抗争に現・10代目リーダーが仲裁も

2021年8月、創設者の一人の葬儀に多くのメンバーが参列した

 

「その日は、12年の刑期を終えたAの放免祝いで、赤羽などを中心に活動する『チャイニーズドラゴン』のメンバーが、80人ほど集まってパーティを開いていました。主催者は、現在の10代目リーダー。あとからそこへ、別の派閥のチャイニーズドラゴンが100人規模で集結し、そのうち10人ほどが会場に入っていきました。

 

 じつは、そのうちの一人がAとかつて因縁があり、リーダーは2人を和解させようとして呼んだそうです。ところがほかのメンバーたちが、いきなり会場内で殴り合いを始め、ビール瓶やグラス、ナイフ、フォークが飛び交い、ガッシャーンという音が鳴り響きました。そして、警察を呼ばれたとわかった途端、怪我人を除き多くが一目散に逃走しました」

 

 

 10月16日、東京・池袋の「サンシャイン60」の58階にあるフランス料理店で発生した乱闘騒ぎの様子について、ある警察関係者はこう説明する。この事件で、話題となったチャイニーズドラゴンとは、どのような集団か。

 

 かつて、中国残留孤児の帰国者が入居した施設が東京・葛西にあり、そこで2世らが中心となって1988年に結成した暴走族集団が源流となり、やがて各地に広がった。2012年に「六本木クラブ襲撃事件」を起こした暴走族「関東連合」と同じく、一般に「半グレ」と呼ばれることもある。

 

 自らは「怒羅権」と名乗るが、警察庁は「チャイニーズドラゴン」と呼称を決め、2013年に「準暴力団」に認定した。犯罪ジャーナリストの小川泰平氏が解説する。

 

「暴力団ではないが、反社会的勢力で犯罪を繰り返す集団のことを、警察庁は準暴力団と認定しています。準暴力団といっても法的な規制はなく名簿などもないので、誰もその実態を把握していません」

 

「怒羅権」の初期メンバーの一人は、組織の現状についてこう明かす。

 

「『チャイニーズドラゴン』は警察がつけた名前で、自分たちはあくまで『怒羅権』。葛西に本部があり、都内に計5支部、神奈川や福岡にも支部があります。かつては全国に30近くありましたが、だいぶん減りました。幹部は5人ですが、そのうち3人が逮捕されていて、幹部会を開けない状態です。現在、組織は総勢300人程度。各支部は独立採算でやっています。創設メンバーである幹部はすでに50代になっているけど、誰も引退しない。組織の大半を占めるのは2世で、だいたい40代後半、残りは3世で多くが20代です」(以下、初期メンバー)

 

 じつは昨年8月、創設者の一人が亡くなり、組織を挙げて葬儀が執りおこなわれた。

 

「コロナ禍の最中でしたが、千葉県内の斎場に500人ぐらいが参列しました。歴代のリーダーたちや、遺族やメンバーの家族も集まりました。ここまで多くの怒羅権関係者が一堂に会した葬儀は、あまり例がありません。いくつかの指定暴力団も供花を出してくれました。ある暴力団員が酔って参列し、怒羅権に対して暴言を吐いたため、後日処分されるという悶着がありました」

 

 祭壇の写真には初期メンバーで手記『怒羅権と私』を出版した汪楠氏や、『怒羅権 初代』の著者で、現在はユーチューバーとしても活躍する佐々木秀夫氏の名前もある。

 

 もっとも、組織として結束が固いわけではないようだ。

 

「怒羅権としては5年前に『犯罪をおこなわない、犯罪収入を受け取らない、組織に依存しない』という方針を出しました。本部がある葛西では、飲食店などからみかじめ料を取っていましたが、それもやめました。ところが、そうした方針に従わない支部もあり、彼らは、『まだ“開発”していない店も多いし、みかじめ料は収入源になるから、やめたくない』と言います。でも、そんなことを続けていたら、いつか警察に解散させられるかもしれない」

 

 警視庁は、2021年12月に4億円相当の覚醒剤を密輸したとして、チャイニーズドラゴンの構成員の男を逮捕した。また、2022年の8月、9月にも、それぞれ傷害容疑で同構成員が逮捕されている。

 

「我々も警察に行動確認をされるなど、不当な扱いを受けています。あるメンバーは、妻が痴漢に遭い、それを助けに行ったところ、逆に10日間勾留された。結局、不起訴になりましたが、完全に嫌がらせです。警察は怒羅権を壊滅させようとしています」

 

 サンシャイン60の乱闘事件の捜査はまだ続いている。

 

 この初期メンバーによると、現在、“自称怒羅権”の集団が乱立しているという。得体の知れない組織の全貌を、はたして警察は解明することができるのか。

( 週刊FLASH 2022年11月8日号 )

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