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日本人義勇兵がウクライナで死亡…知っておきたい「義勇兵と傭兵の違い」

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.11.11 18:43 最終更新日:2022.11.11 18:46

日本人義勇兵がウクライナで死亡…知っておきたい「義勇兵と傭兵の違い」

ウクライナ側の志願兵(写真:AP/アフロ)

 

 ロシアによるウクライナ侵攻で、ロシア軍と戦うためウクライナに入ったとみられる20代の日本人男性が、11月9日に死亡したという。11日、松野博一官房長官が記者会見で明らかにした。日本人義勇兵が死亡したとの情報がSNSで広まっており、政府がウクライナ当局に問い合わせて判明した。

 

 3月には、在日ウクライナ大使館関係者が、日本人70人が義勇兵に志願していると明かしているが、実際に何人が入国したのかはわかっていない。SNSでは、日本人義勇兵を名乗るアカウントがいくつか登場しているが、いずれも真偽は不明だ。

 

 

 ロシアは、ウクライナ側についた兵士について「傭兵」と呼んでいるが、一方、ウクライナ側は「義勇兵」と主張している。実際のところ、傭兵と義勇兵はなにが違うのか、軍事ジャーナリスト・黒井文太郎さんに聞いた。

 

「基本的には、主に金銭を理由に雇われるのが傭兵、信念を持って参加するのが義勇兵という言い方になります。とはいえ、傭兵のなかにも、100%お金目的という人は少なく、どこかしら信念があってやっている人がほとんどです。ですから、両者の違いは、実際は曖昧なものになっている印象です。

 

 ただ、『ジュネーブ条約』47条では、傭兵の定義がある程度記されています。

 

・特別に採用されていること
・敵対行為に直接参加していること
・主として私的な利益を得たいとの願望により敵対行為に参加していること
・紛争当事者の国民でなく、紛争当事者が支配している地域の居住者でないこと

 

 などです」

 

 条文では、傭兵は「戦闘員である権利又は捕虜となる権利を有しない」とも規定されている。簡単に言えば、傭兵は「非戦闘員」なので捕虜になれず、義勇兵は「戦闘員」なので、捕虜になれるのだ。

 

 現在、日本人義勇兵は、何人くらいウクライナの戦闘に参加しているのだろうか。

 

「くわしい数字はわかりませんが、よくSNSなどで出てくるのは4~5人です。何十人はいないはずです。ツイッターなどで情報発信している人を見ていると、やはり元自衛隊の方が多いですね」(黒井さん)

 

 日本政府は、ウクライナへの渡航は目的を問わず控えるよう求めており、義勇兵参加は刑法が定める「私戦予備及び陰謀罪」に問われる可能性も指摘されている。

 

 SNSには亡くなった義勇兵に対し、追悼の声があふれている。

 

《ウクライナを守る為に立派に戦われたのでしょう》

 

《ウクライナの日本人義勇兵が戦死されたとの事、ご冥福をお祈り致します。この事を自己責任という風潮がある様ですが、確かに志願したのは本人の意志ではあります。ただ、ウクライナ軍に正規に軍籍を置かれてた訳で、ウクライナの人々の為に戦われたのには、敬意で以って接するべきかなと思います》

 

《日本人義勇兵が戦死されたとのこと。冥福をお祈りします。ウクライナの人たちも、戦争に駆り出されるロシア兵も、死なずにすむ日が早く来ることを願う》

( SmartFLASH )

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