11月11日、岸田文雄首相(65)は、法務大臣を辞任した葉梨康弘氏(63)の後任に、齋藤健元農林水産相(63)を起用する方針を固めた。
11月9日に「法相は死刑のはんこを押したときだけニュースになる地味な役職だ」などと発言し、批判が強まっていた葉梨氏は、事実上の更迭となった。
第2次岸田改造内閣では、10月24日に山際大志郎前経済再生担当相(54)が事実上の更迭となり、後藤茂之氏(66)が後任についたばかり。
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岸田首相は、ぶら下がり会見で “辞任ドミノ” について「私の任命責任を重く受け止めている」と述べたが、閣僚には政治資金収支報告書の疑惑が報じられた寺田稔総務相(64)もおり、予断を許さない状況になっている。
政治担当記者が、こう話す。
「葉梨氏は突然の辞任だったため、後任には上川陽子元法相か、古川禎久前法相が起用されると思っていました。なので、法相としては初登板の齋藤氏が起用されたのは驚きです」
続けて、政治担当記者は冗談めかして、こう続けた。
「まあ、いずれの3人だろうと岸田首相の求める “条件” は満たしているんですが(笑)」
条件とはいったいなんのことか。ヒントはこの数週間で登場してきた閣僚たちの出身大学だという。
「岸田首相が起用した閣僚が東大卒ばかりだ、と話題なんです。
後藤経済再生担当相は東大卒で、葉梨氏と後任の齋藤氏は東京教育大学付属駒場高校(現・筑波大学附属駒場高校)から東大へ進学した経歴がまったく一緒。
山際氏も山口大学卒業後に東大の大学院に進んでいますし、政治資金で疑惑まみれの寺田氏も東大。もちろん法相候補だった上川氏も古川氏も東大卒です」(同)
第2次岸田改造内閣になって以降、
・寺田総務相(東大法学部)
・葉梨前法相(東大法学部)
・齋藤法務相(東大経済学部)
・林芳正外務相(東大法学部)
・加藤勝信厚生労働相(東大経済学部)
・西村康稔経済産業相(東大法学部)
・小倉將信少子化担当相(東大法学部)
・山際前経済再生担当相(東大大学院農学生命科学研究科)
・後藤経済再生担当相(東大法学部)
・岡田直樹地方創生相(東大文学部、法学部)
と、計10名も東大卒を起用している。こうした起用に気づいたネット上の声も、チラホラと聞こえている。
《齋藤健は早実中等部→筑駒→東大→ハーバードなので、やはり岸田文雄好みの経歴だ》
《東大法学部卒の警察庁出身を倒すと、東大経済学部卒の経産省出身が出てくる岸田内閣》
《岸田さん、東大出身の大臣選ばなきゃ良かったですね》
政界関係者はこう話す。
「当の岸田首相は、名門・開成高校を卒業後、東大受験に3回失敗して、早稲田大学法学部に進学しました。早大在学中に岩屋毅元防衛相らとつるんで『東大に落ちた会』という飲み会を開いていたほど、学歴にコンプレックスを持っている一面があります。
父・文武氏も東京帝国大学(現・東京大学)を卒業していますし、2人の妹がいますが、その夫たちはいずれも東大卒の官僚と、親戚にも多いんです。さすがに、総理になって『東大卒だから』という “学歴厨” 的な考えで人を選んではいないと思いますが……」
日本最高学府の “知の巨人” たちが集まっても、「内閣支持率」を上昇させることは難しいのか――。
( SmartFLASH )