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岸田首相の「領収書問題」国民からは「ソッコーで怒られる」の声…現役税務署職員が語る「空欄提出」の “罪” の重さ
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.11.24 16:16 最終更新日:2022.11.24 16:21
11月24日、岸田文雄首相(65)は「空欄領収書」の問題について、事務所を通じて「不十分な点があった」と認めた。
22日に「文春オンライン」が報じたところによると、2021年10月31日に投開票された衆院選にともなう、選挙運動費用収支報告書に宛名も但し書きも空欄の領収書を94枚を添付しており、公職選挙法違反の疑いがあるという。
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24日に報道陣の取材に応じた岸田首相は、領収書の修正などについて「適切に対応する」と話した。
国のトップを務める首相自身に浮上した公職選挙法違反疑惑とあって、このニュースの反響は大きい。ネット上でも「空欄」で領収書を添付する行為を非難する声が多くあがっていた。
《税務調査で空白領収書提出したらソッコーで怒られるのに無能無策岸田はのうのうとしている》
《お前がよくて国民がダメってことはないよな》
《宛名 但し書きがないと国税の監査で「どこで拾ったんだ?」とまで言われ、追徴課税を受ける》
企業に勤めるサラリーマンも、経理から不備のある領収書を突き返されたり、再発行を求められた経験があるだろう。それは税務調査が入ったときに備えているからだ。
「税務調査では、領収書に宛名や但し書きがないこと自体は不正ではないんです。空欄の領収書の使用用途を聞き、怪しい点があれば、反面調査(領収書を発行した側に調査に行くこと)をおこない、不正を見つけます。
ただ、あまりに空欄領収書が多いと『だらしない』『本当に必要経費だったのか。しっかり調査をしないとダメだ』と調査官の心証が悪くなっても仕方ありません」
こう話すのは、税務署の法人課税部門で現役で働く職員だ。今回の岸田首相の「空欄領収書」については、こんな印象を抱いたという。
「私たち税務署のトップは財務省です。岸田首相は『内閣総理大臣』として、その上に立つ存在ですよ。選挙費用と税務上の必要経費は別物かもしれませんが、そうだとしても宛名と但し書きを記載した “潔白” の状態で必要経費だと示すべきじゃないでしょうか。
私たちは個人や法人から徴収する税金で成り立つ組織です。それなのに、こんな詰めの甘いことをしていては、モラルが欠けていると思われてもおかしくないですよ」(同)
2021年10月、岸田首相は就任の所信表明演説で「聞く力」をアピールし、国民目線の政治を目指す、と語った。だが、何をやっても「国民目線の欠如」が指摘されてきている。自らの「領収書」への態度も、国民からかけ離れていたのではないか――。
( SmartFLASH )