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岸田首相「異次元の少子化対策」受け甘利前幹事長が「消費増税を検討」ネットに集まる庶民の悲鳴「減税がいちばんの少子化対策」

社会・政治 投稿日:2023.01.06 14:55FLASH編集部

岸田首相「異次元の少子化対策」受け甘利前幹事長が「消費増税を検討」ネットに集まる庶民の悲鳴「減税がいちばんの少子化対策」

甘利明前幹事長は2021年まで自民党税制調査会の会長を務めた

 

 1月5日、自民党税制調査会の幹部を務める甘利明前幹事長は、BSテレ東の『日経ニュースプラス9』に出演。少子化対策の財源として、将来的な消費税率の引き上げも検討対象になるとの認識を示した。

 

「子育ては全国民に関わり、幅広く支える体制を取らなければならない。将来の消費税(増税)も含め、少し地に足をつけた議論をしなければならない」

 

 

 1月4日には、少子化について岸田文雄首相が年頭記者会見で「異次元の対策に挑戦する」と表明。6月に大枠を示す予定の「子ども予算倍増」の具体策として、児童手当を中心とした経済的支援の強化や、幼児教育・保育サービスの拡充を挙げていた。

 

 この発言を受け、甘利氏は「『異次元の対応』が児童手当ならば、しっかり議論して、財源論にまでつなげないといけない」と指摘。党内議論の進め方に関しては、「今年(2023年)の税調は年末ではなく、通年で早くから根本的な議論をすることになっている」と述べた。

 

 児童手当の拡充に関しては、1月5日、松野博一官房長官が記者会見で「全世代型社会保障構築会議の報告書で『恒久的な財源とあわせて検討』とされている。この報告書も踏まえ、検討していく」と述べ、何らかの恒久財源を確保する方針を示していた。

 

「出産家庭に計10万円を支給する『出産・子育て応援交付金』についても、毎年度1000億円規模の恒久財源が必要ですが、2024年度以降の継続について財源の目途が立っていません。『子ども税』など新税を創設する案も上がっています。

 

 岸田首相は『異次元の対策』を掲げ、6月に『子ども予算倍増』の大枠を示すと明言しています。

 

 2022年度当初の少子化対策予算は約6.1兆円。2023年に発足する『こども家庭庁』の2023年度予算概算要求額は約4.8兆円で、どちらを倍増するにしても、数兆円規模の財源議論が必要となることは間違いありません」(政治担当記者)

 

 だが、甘利氏が少子化対策の財源として、消費税増税も検討対象となる認識を示したことには、反発の声が上がった。

 

 吉村洋文大阪府知事は1月6日、自身のTwitterにこう書きこんだ。

 

《少子化対策の為に消費税増税?勘弁してよ。一体我が国の国家運営はどうなってるんだ?逆だよ、逆。減税。本気で少子化対策するなら、子供の数が多くなればなるほど所得税が減税される方式へ大転換(N分N乗方式)。それと所得制限なき教育(保育)の無償化。異次元の少子化対策へ》

 

 共産党の小池晃書記局長も同日、自身のTwitterにこうつづった。

 

《岸田首相が意味不明の「異次元の少子化対策」→松野官房長官「児童手当拡充は恒久財源で」→甘利氏「少子化対策の財源 消費税率引き上げも検討対象」 敵基地攻撃・大軍拡、原発再稼働に新増設、そして消費税増税まで タガが外れてやりたい放題 解散・総選挙で信を問え!》

 

 SNSでも、反発する声が多く上がっている。

 

《もういい加減にしてよ。「消費税上げます」と言われて誰が将来に希望を持って子供持とうと思えるの》

 

《より生活が苦しくなって結婚しない人もより増えて結局子供少なくなる 目に見えてるじゃない》

 

《消費税上げたいからって子どもを出汁に使わない方がいいと思うよ。ダメダメだな》

 

《消費税減税が一番の少子化対策よ 金を取って配る手間より、最初から取らない選択肢はねーのかよ》

 

 1月6日、松野博一官房長官は記者会見で、子ども予算の倍増に関し、消費税の増税により財源を賄うことに「(消費税は)社会保障財源として今後も重要な役割を果たすべきもので、当面、触れることは考えていない」と否定的な考えを示し、火消しに回った。

 

 一方で「恒久的な施策には恒久的な財源が必要だ」とも指摘。「歳出の内容に応じ、さまざまな工夫をしながら、社会全体での負担の在り方について幅広く検討を進めていくことが必要だ」とし、何らかの恒久財源を確保する方針を改めて表明した。

 

 防衛費の次は少子化対策。国民の危機感をあおり、増税に踏み込む岸田政権には、国民の負担を減らすための減税案など、頭の片隅にもなさそうだ。

( SmartFLASH )

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