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自民・茂木幹事長、「児童手当の所得制限撤廃」主張で旧民主議員から「恨み節」続々…SNSでは「選挙対策」との声も

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.01.26 18:10 最終更新日:2023.01.26 18:16

自民・茂木幹事長、「児童手当の所得制限撤廃」主張で旧民主議員から「恨み節」続々…SNSでは「選挙対策」との声も

 

 1月25日、自民党茂木敏充幹事長が衆院本会議で代表質問に立ち、岸田首相が掲げる「異次元の少子化対策」をめぐる児童手当について、「『すべての子どもの育ちを支える』という観点から、所得制限を撤廃すべきと考えます」と主張。本会議場ではどよめきと拍手があがった。

 

 自民党は、旧民主党政権が所得制限のない「子ども手当」として中学生以下に一律月額1万3000円を支給していたのを「バラマキ」と批判。2011年に旧民主、自民、公明の3党合意により子ども手当の廃止を主導した経緯がある。

 

 

 現在は児童手当として、子ども1人につき月1万~1万5000円が支給されている。ただし、所得制限があり、夫婦どちらかの年収が960万円以上の場合、子ども1人あたり一律5000円の特例給付となる。2022年10月からは、夫婦どちらかの年収が1200万円以上だと、給付はゼロになった。

 

 茂木幹事長の「所得制限撤廃要求」は、自民党のこれまでの主張からの明確な転換となる。

 

 手厚い子育て政策が評価されている兵庫県明石市の泉房穂市長は、同日、自身のTwitterにこう書きこんだ。

 

《過去の対応との整合性を問う声もあろうかとは思うが、私は「君子豹変す」で構わないと思う。『所得制限なき子育て支援の充実化』こそが、今の日本を救う。総理、ご決断を!》

 

 一方、旧民主党政権時代、野党・自民党からバラマキ批判されてきた議員たちからは、恨み節が寄せられた。

 

 立憲民主党の泉健太代表は、本会議終了後、記者団に「特例給付を廃止して、所得制限をより厳しくした自民党がよく言うなと思った」と皮肉った。

 

 同党の小沢一郎衆院議員も、26日、事務所の公式ツイッターにこう書き込んだ。

 

《どの口が言うのか。ふざけてはいけない。この10年、子ども手当を否定し、所得制限をかけまくって少子化を加速させたことを詫びるのが先。自民党政治は少子化と人口減少を更に加速させる》

 

 SNSでも、茂木氏の発言に対してさまざまな意見が集まっている。

 

《児童手当の所得制限撤廃が進みそうでよかった。でもマイナスが少し減った程度だから、これで少子化対策にはならない》

 

《過去の経緯がどうであれ、拍手がわき起こる国会って素敵やん》

 

《失われた10年。児童手当も扶養控除もなかった子どもたちに謝ってほしいわ》

 

《選挙の為には恥も外聞も捨てる自民党・茂木とかはたして選挙が終われば何を言い出すか・・・》

 

 1月19日、茂木氏は自民党の会合で「まさにこの10年が、日本の少子化を反転できるかどうか、最後のチャンス、最後の期間だ。こんな危機感をもって臨みたい」とも述べている。

 

 しかし、年齢制限撤廃だけで「やった気になる」のは避けてほしいところだ。

( SmartFLASH )

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