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茂木幹事長「この10年が少子化反転できる最後のチャンス」発言に「10年遅い」「チャンスは過ぎてる」総ツッコミ
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.01.20 19:39 最終更新日:2023.01.20 19:45
1月19日、自民党は「『こども・若者』輝く未来創造本部」を開き、岸田文雄首相が掲げる「異次元の少子化対策」などを議論し、3月までに論点整理をおこなうことを確認した。
本部長をつとめる茂木敏充幹事長は「まさにこの10年が、日本の少子化を反転できるかどうか、この最後のチャンス、最後の期間だ。こんな危機感をもって臨みたい」と述べた。
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議論すべき対策として「何にしても、やっぱり経済的支援」を上げ、保育現場の人材不足や女性の働き方改革についても議論する考えを示した。
同本部は、政府が少子化対策の強化のために設置した関係府省会議と並行して議論し、政府が3月末をめどにとりまとめる、少子化対策のたたき台に反映させることを目指す。
茂木氏が「この10年が少子化反転できる最後のチャンス」と発言したことが報じられると、SNSでは、「もう手遅れ」という声が多く上がった。
《団塊ジュニアが45歳を超えた今、もう手遅れだと思うけどな。10年遅いわ》
《いやいや、最後のチャンスは20年くらい前に過ぎてるよ。団塊ジュニアがいま何歳だと思ってるんだ》
「第2次ベビーブーム期は、1971年から1974年で、この時期の出生数は毎年、約210万人。『団塊ジュニア』とも呼ばれる世代です。この世代が出産適齢期を迎えたのは、1990年代後半から2000年代前半ですが、まさにこの時代に、日本は出生数の減少時代を迎えることとなってしまいました。
1990年に、前年の合計特殊出生率が過去最低となる『1.57ショック』を経験。1994年にエンゼルプラン、1999年に新エンゼルプラン、2003年には少子化社会対策基本法を成立させ、国は出生数の減少に歯止めをかけようとしましたが、回復せず、2005年には出生数106万人、合計特殊出生率1.26と、いずれも過去最低を記録しました。総人口が減少に転じることとなってしまったのです」(政治担当記者)
ただ、茂木氏が言うように「少子化を反転」させるのは難しいにしても、今後10年で少子化にブレーキをかける必要はある。毎年、安定して約120 万人の出生数があった1990年代生まれの世代が、出産適齢期に当たるからだ。
だが、2022年の出生数は、国の統計開始以来、初めて80万人を下回るペースで、想定より8年も早く少子化が進む危機的な状況だ。SNSでは悲観的な見方が多い。
《合計特殊出生率が「2.07」にならないと日本の人口は増えないと言います。もう夢の数字です》
《子供産んだら1000万円配るくらいのブッ壊れ政策がないと、絶対手遅れ》
《この先10年の話をするなら「少子化しきって人口が減った国で、小さな政府になってどうやっていくか」を政治家が考えて行動に移してないとアカンと思う》
子育てをめぐる経済対策に関しては、東京都の小池百合子知事が、所得制限なしの5000円給付や、第2子の保育料無償化を打ち出し、注目を集めている。岸田首相は「異次元の少子化対策」を掲げているが、「最後のチャンス」に有効な対策を打つことができるだろうか。
( SmartFLASH )