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歌舞伎町サウナに「しれっとタトゥー客」が増加中…悩める各店舗の対応を聞いた「お声がけして揉めるケースも」

社会・政治 投稿日:2023.02.25 20:00FLASH編集部

歌舞伎町サウナに「しれっとタトゥー客」が増加中…悩める各店舗の対応を聞いた「お声がけして揉めるケースも」

 

 ここ数年、衰え知らずのサウナブーム。新しいサウナも次々とオープンし、20代の若い男性にもサウナ好きが増えたことで、どこのサウナも賑わいを見せている。

 

 しかし、利用客の裾野が広がれば広がるほど、マナーの悪い客も増えるのは世の常。その一例がタトゥーを入れた客である。10年来のサウナーという都内在住のSさんが語る。

 

 

「サウナが大好きで都内のいろいろなところに行くのですが、最近、新宿・歌舞伎町のサウナで、しれっと風呂に入っているタトゥー客に遭遇することが増えたんですよ。もちろん、タトゥー禁止の施設で、です」

 

 つい先日もタトゥー禁止の歌舞伎町のサウナで、こんなことがあったという。

 

「両肩にタトゥーを入れた客が、それをタオルで隠すようにして風呂に入っていたんです。うまいことフロントでごまかして入店したんでしょうけど、しばらくしてスタッフに見つかって、退館させられていました。

 

 私自身、タトゥーに偏見があるわけではないですけど、やはり威圧感があることは否めないし、ルールはルールですからね……。どうしてもサウナに入りたいなら、タトゥーOKのサウナがある銭湯に行ってほしいです」

 

 Sさんの声は、もっともだろう。タトゥーをいれた張本人にしてみれば、バレなきゃラッキーくらいのことかもしれないが、周りからすれば、やはり「怖い」という声は多い。さらにSさんは、こんな経験もしたという。

 

「同じ歌舞伎町で、タトゥーOKのサウナに行ったことがあるのですが、服を脱いで浴場に足を踏み入れたら、僕と友達以外、全員ガッツリ和彫りを入れた人ばかりで……。

 

 そこで帰るのも悔しいので、意を決して入りましたが、整うどころか、まったくリラックスできませんでした。そういうことがあって、余計にタトゥー禁止のサウナしか行かないようにしていたんです」

 

 では、当の施設側は、このようなタトゥー客に対し、どのような対応をしているのだろうか?

 

 歌舞伎町のサウナで、原則タトゥー客禁止を打ち出す「ソラスパ 新宿の湯」の場合は、こうだ。

 

●原則として、男性・女性・外国人客すべてタトゥーは禁止
(本人からの申告があった場合、タトゥーシールで隠せる人なら利用可能)

 

「基本的には、タトゥーを入れられた方のご利用は、みなさんご遠慮いただいております。フロントでタトゥーの有無を確認して、『入っている』と答えられた方には、当店で販売しているタトゥーを隠す10cm四方のシールで『(このシールで)隠せますか?』とお聞きしています。隠せない方には、お帰りいただく形になります。

 

 隠せない範囲のタトゥーの方が入館されてしまった場合、そのお客様に『ご遠慮いただけますか?』とお声がけすることを、スタッフ間で共有しております。

 

 以前は、お声がけしても『タトゥー禁止なんて見ていない』『聞いていない』とおっしゃられる方と揉めるケースもけっこうありまして……。

 

 それ以降、入店時には必ずタトゥーの有無をお声がけするようになりました」(「ソラスパ 新宿の湯」広報)

 

 同じく歌舞伎町で、「原則タトゥー禁止」を打ち出す「東京新宿天然温泉テルマー湯」の場合はこうだ。

 

●日本人男性客は、タトゥーの方お断り
(海外の男性客の場合、カバーシールで隠せる範囲のタトゥーなら利用可能。日本人女性客も同様)

 

「男性のお客様に対しては、入館時にフロントでタトゥーやボディアートの有無を確認しています。タトゥーが腕や手のひら、首などに見えた場合、入館はご遠慮いただきますが、『ない』と言われてしまった場合は、こちらも服の中までは見られませんので……。

 

 ただ、タトゥーを入れられた方のお着替え中にスタッフが見つけた場合や、ほかのお客様からのお声をいただいてスタッフが見つけた場合は、お声がけして、ご退館いただく形になります。

 

 お金もすべていただいたうえで、今後は出入り禁止を伝えさせていただいています」(「テルマー湯」広報)

 

 外国人客の規制に関しては、2020年の東京オリンピックが関係しているそうだ。

 

「コロナがなければ、海外の方が多く日本にいらっしゃる予定だったこともあって、観光庁のほうから『タトゥーの規制緩和をしてもらえないか』という依頼がありました。ですから、試験的に導入してみますということで始めた制度なんです。

 

 女性客に関しては、これまで揉めた方もいませんし、お客様同士のトラブルもありません。そもそも背中一面だったり、シールで隠せないほどのタトゥーを入れている方もおりませんので、カバーシールでご対応いただいています」(同)

 

 一方、男性客の場合は揉めるケースもあるという。

 

「こちらのスタッフがお声がけすると、『聞いてない』みたいなことはよく言われます。『じゃ、女性もダメなんですよね?』と聞かれて、説明をすると『それって男女差別ですよね?』とか。

 

 歌舞伎町という場所柄、やはり夜職の方も多いですし、いろいろな事情を抱えている方もそれなりにいらっしゃるんですよね。

 

 でも、どのお客様も癒しを求めに来ていることには変わりないので、歌舞伎町という場所でお店を構える以上は、今後もタトゥーに関して同様のスタンスを取り続けていくべきかなと思っています」(同)

 

 ルールでダメだと言われているのに、ワンチャン狙いで入店しようとする者が後を絶たない。注意されて開き直るくらいなら、最初からあきらめてほしいものだ。

( SmartFLASH )

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