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“三浦瑠麗氏の後釜”たかまつなな『朝生』での発言がトレンド入り「余命投票制度」主張に感じる成田悠輔氏との共通点

社会・政治 投稿日:2023.02.25 22:32FLASH編集部

“三浦瑠麗氏の後釜”たかまつなな『朝生』での発言がトレンド入り「余命投票制度」主張に感じる成田悠輔氏との共通点

日本で熟議型民主主義を根づかせたいという、たかまつなな

 

 毎月の最終金曜日、深夜におこなわれる激論番組『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日系)が2月24日に放送され、「原発とエネルギー危機」のテーマが議論された。

 

 ロシアウクライナ侵攻に端を発するエネルギー価格の高騰、2050年の脱炭素化、岸田政権の原発推進への大転換などをめぐり、与野党の議員7人や、研究者らが舌戦を繰り広げた。

 

 

 この日、議論の内容とは別に注目されたのは、番組の常連だった国際政治学者の三浦瑠麗氏が復活するかどうか。夫の投資会社が刑事告訴されたニュースを境に、三浦氏のテレビ出演は見送りが続いていた。

 

 結局、三浦氏の姿はなかったが、出演するという情報も一部で報じられ、Twitterでは《太陽光発電を推す発言を繰り返し、利益相反ではないのかと疑われている人間に「再生可能エネルギーの現状と課題」について議論させる 正気か?》といったツイートも見られた。

 

 一方、今回の出演者で最年少だった芸人で時事YouTuberの、たかまつななは、自身の名前がTwitterでトレンド入り。同じ女性の気鋭論客というスタンスからか、三浦氏と比較する声が多数、上がった。

 

《三浦瑠麗の後継者がたかまつなな!? お~い、大丈夫か、マジか?テレ朝!?》

 

《何故か三浦瑠麗の後釜とか言ってる人もいるが知識から何から何まで全く足りていない》

 

 議論が福島第一原発事故に及んだ際、たかまつは、「復興や廃炉の問題も重要だが、風評被害のことももう少し考えないといけない」とし、メディアが「処理水に対して過度に危ない」と報じることが、風評被害を招いていると指摘。それに対し、テレビ朝日報道局原発担当の吉野実氏は、「誰もそんなこと言ってないですよ」と否定した。

 

 吉野氏はさらに続け、「少なくともテレビ朝日は、処理水の問題について報道する場合は、私はほとんどの原稿にも立ち会っているし、いろんな番組の原稿も見てますけれども、要するに、希釈して海洋放出する分においては、それは告示濃度よりはるかに希釈して出すわけだから、問題ないとは言わないけれども、より安全性の側に立っているというふうに、私は報道してきました」と反論。「私たちが風評被害を広めたということは、ちょっとそれは納得がいかないですね」と強調した。

 

 その後、番組の終盤で、たかまつは「『朝生』の議論自体が風評被害を生むっていうように、ちょっと誤解するように聞こえてしまったかもしれないんですけれども、そういうことを言いたかったわけではなく」と弁明し、福島の明るい面を伝えていくことが、風評被害をなくし、復興にもつながる、ということが言いたかったと自身の思いを述べた。

 

 2022年にヨーロッパを取材で訪れ、気候変動問題に取り組む環境活動家のグレタ・トゥーンベリ氏にもインタビューしたというたかまつは、現地では若者たちのあいだで「熟議型民主主義」が定着していると主張。司会者の田原総一朗から、日本で熟議型民主主義が進まない理由を問われると、「主権者教育が足りていない」と答えた。

 

 実際、主権者教育の一環として、たかまつは全国の学校を回り、ゲームなどを通じて政治を学ぶ出張授業をおこなっている。

 

 また、2022年7月の参院選時には、若者に投票を促す目的で、「若者よ選挙に行くな」という挑発的なタイトルのYouTube動画を公開。年金を受給する高齢者らが出演し、「選挙、面倒でしょ」「だから私たちが政治を動かしている」と呼びかけることで、若者に損をしていると気づきを与え、投票意欲を掻き立てることを意図したものだったが、「世代間対立を煽る」といった批判や、若者からも「選挙に行く気をなくした」という否定的な反応が起こった。

 

 社会の多数派である高齢者の声が届きやすい「シルバー民主主義」を問題視するたかまつは、若い人ほど1票の価値に重みをつける「余命投票制度」を提唱している。2022年6月にABEMAの『NewsBAR橋下』に出演し、この制度を紹介すると、Twitterでは批判が湧き起こった。

 

《国民同士を分断して何か得があるのでしょうか。不思議でなりません》

 

《自分が75才になったら、だまって安楽死を受け入れるのかな?それとまずは、自分の親や祖父母に提案して欲しい》

 

 余命投票制度という考え方自体は、研究者がつくったアイデアであり、後日、たかまつは《批判する前に、私が出た番組や記事を見たり、研究者の論文検索したりというのを少しはやっていただきたいな…と思います。批判はもちろん受け止めますが、言葉の条件反射や思考停止が多く…》とツイートした。

 

 最近、同じく社会の高齢化問題について、「高齢者は集団自決すべき」という発言が炎上したイェール大学のアシスタント・プロフェッサーの成田悠輔氏に対しては、たかまつは自身のYouTubeチャンネルで、第二次世界大戦の歴史を踏まえ、「集団自決って言葉は本当によくない」と批判しつつ、「世代交代を起こせばいいってところは本当にもうおっしゃるとおりですよね。日本がぜんぜんイノベーションが起きないのは、私は世代交代が起こってないからだと思います」と語っている。

 

 ところが、Twitterでは2人を同列に見る投稿が多くなされている。

 

《成田某といい、たかまつ某といい、なんで世代で分断して短絡的な考えがウケるんやろ?》

 

《たかまつななって、成田悠輔とさほど大して変わらないよね。ちょっとマイルドなだけで、世代間分断を煽ってるって意味ではほぼ同じ》

 

《成田さんの高齢者排除論 は論じる意味のないものだけど、同じようなのにたかまつななさんの余命投票制ってのがあった》

 

《成田悠輔の「集団自決」の件、たかまつななの「シルバー民主主義」と同じ燃え方してる気がするんだよな》

 

 本気で熟議型民主主義の定着を目指すのであれば、分断を助長するのではなく、丁寧な説明を尽くしていくべきではないだろうか。

( SmartFLASH )

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