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「馬に噛まれて中指切断」の事故 強力なアゴ、蹴られた調教師が死亡した事故も…じつは「危険」な馬の真実

社会・政治 投稿日:2023.03.13 19:42FLASH編集部

「馬に噛まれて中指切断」の事故 強力なアゴ、蹴られた調教師が死亡した事故も…じつは「危険」な馬の真実

優しく、おとなしそうなイメージのあるある馬だが…(写真・AC)

 

 3月12日、栃木県栃木市の乗馬クラブで、64歳女性が馬に噛まれ、指を切断する事故があった。

 

 女性は乗馬クラブの会員で、馬の耳にカバーをつける作業をしており、馬が嫌がる部分に触った可能性があるという。左手の中指を噛まれ、中指の爪から先の部分を切断した。

 

「馬は、硬いニンジンを簡単に噛み砕くほどアゴの力が強い。指を噛まれて骨折することはよく聞きますし、切断事故も珍しくはありません。おそらく、噛んだまま振り回されたのでは」(競馬ライター)

 

 

 馬といえば、一般的には蹴るイメージが強いが、“噛みグセ”のある馬も多いのだという。

 

「牧場や競走馬の関係者で、馬に噛まれた傷跡がある人は非常に多い。競走馬の世話をする厩務員さんに『この傷、○○にやられたんだよ』と有名な競走馬の名を挙げて、大きな傷跡を見せられたのは、一度や二度ではありません。指を失った人も多くいます。馬に慣れた厩務員でさえやられるのですから、乗馬クラブの会員が噛まれるのは不思議ではないでしょう」(前出・競馬ライター)

 

「乗馬に事故はつきもの」といっても過言ではなく、乗馬クラブの入会や体験では、事前に「事故が起きても異議申し立てをしない」との誓約書を求めるケースが多い。

 

 また、牧場見学中の事故も発生している。馬産地の北海道などで、引退した競走馬の牧場見学ガイドをおこなう「競走馬のふるさと案内所」では

 

《危険ですから絶対に馬にさわらないでください――馬は何かに驚かされると、怒って突然攻撃的になることがあります。不用意に近づくと手や肩などに噛み付かれることもあるので、馬が柵の近くに寄ってきたからといって、決して近づいたり触らないようにしましょう。また、柵の中に入ると、噛みつかれるだけでなく、蹴られる危険性もあるので非常に危険です。見学の際には、柵から離れて見学してください》

 

と、注意喚起をおこなっている。

 

「乗馬の馬や引退した馬が、おとなしいというイメージは間違いです。突然、噛まれることや蹴られることは普通にあります。蹴られれば、よくて裂傷。内臓破裂で亡くなった人もいます。2009年にはJRAの美浦トレセン(茨城県)で、現役の調教師が管理馬に蹴られて死亡する事故も起きています」(前出・競馬ライター)

 

 人の気持ちが分かるともいわれる馬だが、500kgの巨体で、すさまじいパワーを持つ動物であることも、忘れるべきではない。

( SmartFLASH )

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