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西村経産大臣「国会答弁にチャットGPT活用検討発言」にSNSは失笑モード「政治家いらなくね?」「ナイス節税」

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.04.12 19:40 最終更新日:2023.04.12 22:53

西村経産大臣「国会答弁にチャットGPT活用検討発言」にSNSは失笑モード「政治家いらなくね?」「ナイス節税」

 

 4月11日、西村康稔経済産業大臣が、記者会見のなかで対話型AI「チャットGPT」を国会答弁に活用する可能性を検討している、と発言した。

 

 西村大臣は、会見でチャットGPTについて「国家公務員の業務負担を軽減するための可能性を追求していきたい」と言及。ただし、著作権保護や情報漏洩などの懸念点もあるとして、今後、適切な対応をおこなっていくとした。

 

 SNSでは、西村大臣の発言に失笑する人が相次いでいる。

 

 

《じゃあもういっそお前ら自民党の方々をまとめてAIに置き換えたらどうだ、絶対そっちの方がまともな政府になるだろ。》

 

《なら政治家減らせるね 読むだけなら誰でもできる ナイス節税》

 

《答弁書類作成の官僚さんたち、ゆくゆくは人減らしされるんじゃね? つーか、機械に作ってもらったものを読み上げるだけなら政治家自体もいらなくね?機械に読ませれば?》

 

 仮に導入されるとなれば、どういったポイントが懸念材料になってくるのだろうか。ITジャーナリストの三上洋氏はこう語る。

 

「まず現状、チャットGPTが出してきた文章は、事実とまったく異なる内容になっていたり、突拍子もない答えになっていたりと、正確性に欠けている場合があります。そのため、文章内容が合っているかどうか、最終的には全体を把握している人間がチェックする必要があります。

 

 また、データ収集の問題も指摘されています。入力にあたり、日本国内のさまざまなデータを読み込んでいく段階で、偶然にも、何かしらの個人データが収集できてしまう場合があるんです。たとえばWeb記事、ブログなどから収集した場合、個人データをChatGPTが学習してしまうおそれがあります。ほかにも、国の安全保障という観点では、日本のさまざまな情報が推測され、悪用される可能性も捨てきれません」

 

 すでにイタリアでは、データ保護当局がチャットGPTの使用を一時、禁止する措置を取っている。膨大なデータ収集の仕方がEUのGDPR(一般データ保護規則)に抵触する恐れがあることと、ユーザーの年齢確認方法に問題がある、という理由があげられた。

 

 西村大臣も、著作権保護や情報漏洩などのリスクを指摘している。今後、実際に答弁関連の業務でチャットGPTを活用することは可能なのだろうか。

 

「文章の正確性に関しては、今後、どんどん精度は上がっていくはずです。すでにもともとの『チャットGPT』から『チャットGPT-4』にバージョンアップしたことで、まだ間違いはあるものの、かなり精度が高まりました。

 

 また、4月10日には、チャットGPTを開発した企業『OpenAI』のサム・アルトマンCEOが来日し、自民党のプロジェクトチームに7項目を提案しています。この7項目というのは、日本で法人登記をして、日本の個人情報保護法などの法律に合わせていくことや、収集・学習したデータを日本国内に置くことを検討することなどです。つまり、現時点で指摘されているさまざまなリスクを開発側も認識しており、今後はそのあたりが整備されていくと見られています。

 

 実際に導入するとなると、これまで官庁の人たちがゼロから答弁を書き上げてきたところを、チャットGPTにデータや方針を読み込ませて下書きを作ってもらえれば、時間短縮にはなりますよね。ですから、情報漏洩などの問題をクリアしていけば、ある程度そうした使い方はできるはずです」(三上氏)

 

 そのうち、本当に政治家も役人も必要なくなるかもしれない。

( SmartFLASH )

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