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1人1000円の「森林環境税」がトレンド入り「あれだけメガソーラーで森林伐採して」政府の姿勢に高まる不満

社会・政治 投稿日:2023.05.26 16:10FLASH編集部

1人1000円の「森林環境税」がトレンド入り「あれだけメガソーラーで森林伐採して」政府の姿勢に高まる不満

日本は国土の7割を森林が占めており、先進国ではフィンランドに次いで高い比率となっている(写真・AC)

 

 5月26日、「森林環境税」がTwitterのトレンド入りし、注目を集めている。

 

 2024年度から国税として、国内に住所がある人からひとりあたり1000円を、住民税に上乗せする形で徴収される「森林環境税」。その目的は、2015年にフランスのCOP21で採択された「パリ協定」に基づき、温室効果ガスの排出削減や災害防止などだ。国税として徴収された税収は、都道府県や市町村に配分される。

 

 

 税として徴収されるのは2024年度からだが、導入が決まったのは「森林環境税及び森林環境譲与税に関する法律」が成立した2019年3月だ。すでに国から自治体への配分は始まっており、林野庁のHPでは、それがどのように活用されているかの実例が紹介されている。その一例が、石川県穴水町。

 

 奥能登の穴水町は、森林の半分が私有林だが、その大半が手入れ不足となっており、災害が発生する危険性がある。そのことから、税を活用して整備を実施している。また、林業の担い手を確保するため、用具の購入費の補助をおこなっているという。

 

 日本は、森林が面積の約7割を占める「森林大国」。にもかかわらず、林業就業者の不足や、所有者不明の森林が増えるなど、深刻な課題を抱えている。

 

 そう考えると、「必要な税」だとも思えるのだが、SNS批判の嵐となっている。その多くは

 

《今度は森林環境税?? 増税に次ぐ増税》

 

《また増税! もうそろそろ怒りませんか! 1,000円なら良いでは無いですよ!》

 

 と、昨今の相次ぐ増税の上に、さらに取られるのかという声だ。また

 

《太陽光パネル設置で森林をグチャグチャにしながら 再エネ賦課金で俺達からお金を取った挙句、グチャグチャになった森林を守るために 年間1000円の税金取るんだってさ。全額、太陽光発電業者が払いやがれ!》

 

《あれだけメガソーラー推進して、森林伐採しといての正にマッチポンプ増税》

 

 との批判も多い。現在、多数の太陽光パネルを設置するメガソーラー建設のため、日本各地で森林の伐採が進んでいる。傾斜地に建設され、土砂災害の発生が危惧されているところも少なくない。地元住民とのトラブルも多数発生している。

 

 森林環境税による税収は年600億円の見込み。前述のとおり、森林税の自治体への配分は2019年からすでに始まっており、3年間で約840億円が配分された。しかし、そのうち47%にあたる395億円が消化されず、基金として積み立てられているのが現状だ。

 

《国民は政府のATMじゃないよ!》と怒る声があがるのも当然だろう。

( SmartFLASH )

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