社会・政治
岸田翔太郎氏が首相秘書官“更迭”「このまま解散ではボロ負け」自民党内からの声に首相「聞く力」の皮肉
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.05.29 20:12 最終更新日:2023.05.29 20:48
5月25日発売の『週刊文春』が報じた、岸田文雄首相の長男で政務秘書官の翔太郎氏(32)が、親族を招いて開いた「公邸忘年会」問題。政府は5月29日、翔太郎氏が総理秘書官を辞職することを発表した。
任命された閣僚の集合写真が撮影される赤じゅうたんが敷かれた階段で、約10人の親族と写真撮影、寝転んだり、ピースサインのポーズを取ったりする参加者もおり、「不適切」だと国会で追及されていたが、首相は「適切さを欠く。誠に遺憾」と答弁するにとどまっていた。松野博一官房長官も、会見で「(首相が翔太郎氏を)厳しく注意した」と説明するなど、首相周辺は「すぐに収束する」と、タカをくくっていたようだ。
【関連記事:岸田翔太郎氏「首相公邸で“悪ノリ撮影”」に集まる批判 同級生が語っていた「真面目」イメージ大崩壊】
「当初、首相は陳謝すればことは収まると思っていたようです。しかし、日本経済新聞社とテレビ東京が5月26~28日におこなった世論調査では、内閣支持率が、前回の4月調査から5ポイント下がり47%に、不支持率は4ポイント上昇の44%になりました。同紙は『岸田文雄首相の長男で首相秘書官の翔太郎氏が首相公邸内で忘年会を開き、親族と写真を撮るなどした行動に与野党から批判が相次いだ。支持率を下げた要因とみられる』と分析しています。
こうしたことを受け、自民党内では『このまま解散したらボロ負けだ』という声が次第に大きくなりました。週末のテレビやラジオでは、芸能人からもこの問題について批判の声が相次ぎ、官邸も無視できるレベルではないことがわかったのでしょう。
党内からも『結論は早めに出したほうがいい』という声ばかりが、首相に届きました。中央突破を考えていた岸田首相ですが、皮肉にも自身が掲げる『聞く力』が、事実上の翔太郎氏の更迭につながりました」(政治記者)
退任は6日1日付。後任は山本高義氏が就任すると発表された。これまでも、政治資金問題が明らかになった秋葉賢也復興大臣、旧統一教会とのかかわりが指摘された山際大志郎経済再生相、事務所の経費問題が指摘された寺田稔総務大臣(いずれも肩書きは当時)などの対処が後手後手になり、そのたびに内閣支持率が急落した岸田首相。
「今回は、『公私混同』が招いた最悪の結果です。それだけに失地回復は難しい」
ある自民党議員は、そう言って天を仰いだ。
( SmartFLASH )