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永田町に広がる “河野太郎” 包囲網…派閥のトップ麻生氏が「下働きをして苦労を知れ」と発言報道も

社会・政治 投稿日:2023.07.28 17:20FLASH編集部

永田町に広がる “河野太郎” 包囲網…派閥のトップ麻生氏が「下働きをして苦労を知れ」と発言報道も

河野氏と話す麻生氏(写真:つのだよしお/アフロ)

 

 7月27日午前、岸田文雄首相は大雨の被災地である福岡県久留米市を訪れ、土石流によって1人が亡くなった地区などを視察。その後、河野太郎デジタル大臣とともに、高島宗一郎福岡市長の説明を受けながらオンラインでの行政手続きを体験した。

 

「デジタル関連事業に携わる人たちと車座対話もおこないました。首相はそのなかで『マイナンバーカードで国民に不安を与えていることを申し訳なく思っている』と陳謝しましたが、河野大臣はいつも以上に渋い表情をしていて、何も話さずピリピリした雰囲気でした」(政治担当記者)

 

 

 ピリピリの原因は、「永田町に急速に広がっている河野包囲網」(自民党関係者)のせいかもしれない。

 

「7月26日、マイナンバーカードに関する参院特別委員会の閉会中審査が開かれました。そこで河野大臣は、『カードに保険証を統一したあとも、安心して保険診療を受けていただけるという広報をきちんとやり、心配や懸念を払拭したい』として、野党が求める『従来保険証の廃止撤回』に応じる考えはないとしました。

 

 ところが、質問に立った自民党の山田太郎参院議員から『期限ありきではなく、ていねいに国民からの理解を得るべきではないか』という発言があり、萩生田光一政調会長、世耕弘成参院幹事長などからも『廃止の時期にこだわる必要はない』という声が高まっているのです。

 

 そして、岸田首相までもが記者団に『現場の意見を伺いながら考えていきたい』と廃止撤回を匂わせる発言をして、まさに河野大臣は『梯子を外された状態』になっています」(前出・政治担当記者)

 

 さらに27日、時事通信が《所属する麻生派の領袖(りょうしゅう)である麻生太郎副総裁も「下働きで人の苦労を知るべきだ」と周囲に漏らす》と河野大臣を見放したような発言をしたと伝えている。

 

 政治アナリストの伊藤惇夫氏がこう話す。

 

「本来、政策における最高責任者は岸田首相ですし、マイナカードの普及を急いだのも岸田首相です。批判を受けてしかるべきは首相なんです。しかし矢面に立っている河野大臣の影に隠れて批判をかわしています。

 

 世論のマイナカード反発が強くなり、新たなトラブルが見つかれば、岸田首相は廃止時期を延期する可能性は十分あります。一度決めた方針を変えると『ブレた』と批判されますが、岸田首相の場合はなぜか『柔軟に対応した』と言われるんですよね(笑)」

 

 9月にもあるとされている内閣改造で、河野大臣はどう処遇されるのか。

 

「デジタル大臣を交代させる可能性もありますが、(人選を)間違えると岸田首相自身が責任追及の的になることも考えられます。そうならないよう、河野大臣を継続させることも選択肢としてあるでしょう」(伊藤氏)

 

 突破力の発揮は今後、あるのだろうか。

( SmartFLASH )

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