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岸田首相と公明・山口代表が手打ち「やっぱり東京でも選挙協力」に疑問の声「信頼関係、地に落ちたのでは?」

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.08.25 18:08 最終更新日:2023.08.25 18:11

岸田首相と公明・山口代表が手打ち「やっぱり東京でも選挙協力」に疑問の声「信頼関係、地に落ちたのでは?」

国会閉幕後の6月には握手も(写真・時事通信)

 

 8月24日、岸田文雄首相と公明党山口那津男代表が首相官邸で会談し、衆院選東京選挙区の選挙協力をふたたびおこなうことで意見が一致。党首間での合意文書の作成を目指すという。

 

「この合意は自民党、公明党の両方が待ち望んでいました。『だったら最初からケンカなんかするなよ』ということなんですけど」と自民党の都連関係者は苦笑するが――。

 

 

「5月、10増10減で選挙区が増える衆院東京選挙区の候補者をめぐって両党は折り合えず、公明党の石井啓一幹事長は『自公の信頼関係は地に落ちた』とまで言いました。

 

 しかし、最近は講演などで『関係を改善する具体的な提案があれば、話を聞かせていただく』と態度を軟化させていたのです」(政治担当記者)

 

 その理由を、政治ジャーナリストの宮崎信行氏に聞いた。

 

「石井幹事長は、次の選挙でなんとしても小選挙区で勝利したい。小選挙区で勝利すれば『ポスト山口代表』の可能性が高まりますから。

 

 立候補予定の埼玉14区(草加市、八潮市、三郷市)は東京に隣接しているので、東京での選挙協力が元に戻れば相乗効果が見込めます。

 

 さらに言えば、選挙対策委員長の西田実仁参院議員も埼玉選挙区選出。山口代表も参院東京選挙区です。日本維新の会が軒並み立候補者を立てていく状況で、今後のことを考えれば、自民党との関係修復は当然だったのです」

 

 一方、自民党も選挙協力の復活を望む声が多かった。

 

「公明党の支持母体である創価学会の応援がなければ、自民党は全国289ある小選挙区で50〜60議席を減らすと言われています。さらに、投票率が5%アップすれば支持政党なしの票が野党に向かうので、30議席は減ると言われています。結果は壊滅的です。

 

 今回の手打ちには、公明党とのパイプが強い菅前首相が動いたとも言われています」(宮崎氏)

 

 朝令暮改、前言撤回ではないが、こうした「君子豹変」は永田町ではよくあること。

 

 しかし、ネットニュースのコメント欄には、180度の転換に疑問や驚きの声が噴出した。

 

《ちょっと待ってくださいよ。党首間での合意文書とあるが、石井幹事長の地に落ちた発言にケジメをつけないまま合意するのですか?》

 

《東京における自公の信頼関係は地に落ちた、とこれ以上ない強い口調で自民党を批判しておきながら、今更東京でもヨリを戻そうなんて発想はどこから来るのだろうか》

 

 会談後、山口代表は「東京でいろいろな経緯があったことも事実ですが、それを乗り越えて大局観に立った自公の選挙協力の関係をつくっていく方針を党首どうしで決めました。連立政権として議席を最大化していくために文書に署名できるよう幹事長に指示したい」と述べ、安堵の表情を見せていた。

 

《出来レースとは思えないが、ここに来ての歩み寄りは、自公双方の支持者がシラケてしまうんじゃないかな》というネットの声が、いちばん的を射ているかもしれない。

( SmartFLASH )

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