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「決済アプリ登録で逮捕」暴力団員を追い詰める生活インフラ排除「鉄道、高速が使えなくなる日も近いのでは」
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.09.23 16:59 最終更新日:2023.09.23 17:18
暴力団員であることを隠して会員登録し、支払い決済機能がついたアプリを利用可能な状態にしたとして、9月19日、六代目山口組系「大同会」の幹部(53)が、支払用カード電磁的共用の疑いで鳥取県警倉吉警察署に逮捕された。
「この組織は、神戸山口組との抗争でも、幹部が元神戸山口組傘下の池田組幹部へ銃撃事件を起こしています。県警は同組員に対して微罪でも逮捕する方針ですが、今回の逮捕は、2020年5月にアプリへ登録したことが逮捕の理由で、さすがに別の事件の取り調べのためではないかと言われています」(地元紙記者)
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2012年に改正された暴力団対策法で、罰則の範囲や取り締まりが強化されたことは知られているが、さらに地方公共団体でも暴力団排除条例が施行、その後、金融庁から「反社会的勢力による被害の防止」とする監督指針が、銀行や証券会社などの金融機関や決済代行会社などの関連事業会社に通達された。
「現在、決済アプリやポイントカードにも、登録時に暴力団員排除条項に違反していないかの確認がとられます。つまり、暴力団員であるにもかかわらず、虚偽の申請をしてアプリを登録したりすると、ただちに不正となるわけです。関東の暴力団の団体が2022年、独自に調べた結果、数社のアパレル企業以外はほぼ、アプリやポイントカードの登録について、暴排条例についての確認項目がありました。この団体は、登録している決済アプリなどをすべて削除するよう、構成員に本部通達も出したそうです」(社会部記者)
かつて組長の秘書だった経歴を持つ、元暴力団幹部がこう明かす。
「暴排条例に抵触していないか、定款に定められている企業は続々と増えている。鉄道各社、高速道路管理会社にはすでにあるので、鉄道や高速道路が使えなくなる日も近いのではといわれているし、実際、定款があるガス会社では、契約解除を進めているところもあると聞く」
影響は、もはや生活インフラにまで進んでいるようだ。
( SmartFLASH )