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「埼玉自民党、大丈夫か」…虐待禁止条例案 成立断念に蓮舫氏らが安堵のいっぽう、自民党を疑問視する声も
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.10.10 18:00 最終更新日:2023.10.10 18:00
10月10日、子どもだけでの留守番や外出を「虐待」として禁じる埼玉県虐待禁止条例の改正案を提出していた自民党県議団は、改正案を取り下げることを決めた。
田村琢実団長は記者会見で、取り下げの理由について「私の説明不足が一つに挙げられる。すべて私の責任」と述べた。
改正案では、小学3年以下の子供に対して、保護者が「短時間でも子供に留守番させる」「子供同士で公園で遊ばせる」「子供にお使いを頼む」「子供だけで登下校させる」などの行為をした場合、虐待と認定される。県民にはこういった行為を目撃した際、通報を義務づけるものだった。
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県議会最大会派の自民は2024年施行を目指し改正案を提出。県議会福祉保健医療委員会で、6日に自民と公明党の委員の賛成で可決され、13日には本会議で採決の予定だった。
だが、保護者らから強い反発が起き、署名運動も開始。改正案に反対する声が強まっていた。
兵庫県明石市の前市長・泉房穂氏は10月9日、自身のX(旧Twitter)にこう書きこんでいた。
《「子どもの留守番」も「子どもだけでの登下校」も「公園で遊ばせる」のも、すべて”虐待“とのこと。しかも、見かけたら、県民は”通報“する義務を負っているとのこと。こんな”無茶苦茶な条例“を可決させてはならない。埼玉県民だけの問題じゃない。全国から声をあげていくべきだ。私も全力を尽くす。》
立憲民主党の蓮舫参院議員も10月9日、自身のXでこう訴えた。
《子どもを1人にさせない。ずっと側でその育ちを見守る。親ならば誰もが思うでしょう。
でも、生活のために働かないといけない、家を空けざるを得ない環境にある方もいる。それでも一緒にいる限られた時間を大切にする親がいる。
家族の在り方を固定し、虐待と育児を否定する条例案には反対を。》
10月10日、自民党県議団が改正案を取り下げることを決めたことが速報されると、安堵の声が漏れた。
泉氏は同日、自身のXに《『成立断念』との速報。まずは良かった。》と書き込んだ。
蓮舫氏も同日、自身のXにこう書きこんだ。
《13日本会議での採決はなくなったとのこと。あげてくれた多くの声の強さが力になりました。が、「9月定例会での成立断念」ということはそれ以降も成立を目指すのかどうか注視が必要です。》
SNSでは、《やっぱ、声を上げることに意義はある!これからも、おかしいと思うことには、ちゃんとおかししいと声を上げていこう!》という声が上がる一方、《こんだけ騒がれないとやめようと思えない埼玉自民党、大丈夫か...実際、委員会では可決してたもんね。騒がれなければ成立させる気満々だったはず...》と、自民党の動きを疑問視する声が上がっている。
( SmartFLASH )