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総資産6000億円!イスラエルが殺害を狙うハマス幹部「残酷6人衆」の正体…プライベートジェットを乗り回し、安全地帯から戦闘指示【全員の顔写真入手】

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.10.25 06:00 最終更新日:2023.10.25 06:00

総資産6000億円!イスラエルが殺害を狙うハマス幹部「残酷6人衆」の正体…プライベートジェットを乗り回し、安全地帯から戦闘指示【全員の顔写真入手】

カタールへプライベートジェットで向かうハマス幹部。右端にいるのがハニヤ氏

 

「情熱」「熱狂」
――10月7日朝、イスラエルに対して大規模テロ攻撃を仕掛けたイスラム組織「ハマス」には、アラビア語でこんな意味があるという。


 イスラエル政府によると、この攻撃で少なくとも1300人の死亡が確認された。一方、イスラエル軍は同日、ガザへの報復空爆を開始。パレスチナの保健当局は17日、これまでに約3000人が死亡したと発表した。

 


 いまだ緊張状態が続く、ハマスとイスラエル軍の対立。国際ジャーナリストの山田敏弘氏は、このテロ組織の構造についてこう語る。


「ハマスは、政治部門と軍事部門に分かれています。ハマス全体の総司令官と政治部門のトップを兼ねているのが、イスマイル・ハニヤ氏です。彼は2006年のパレスチナでの選挙で首相となり、その後、ハマスはガザ地区を占拠しています。


 ハニヤ氏とともに、元政治局長のハーレド・メシャール氏が、強い影響力を持っているという状態です。


 さらに、ガザ地区の政治部門トップのヤヒヤ・シンワル氏も重要人物です。ガザ内部の安全保障を担当しており、イスラエルは今回のテロ攻撃に関与していると見ています。


 一方、軍事部門ではムハンマド・デイフ司令官が、今回の攻撃の首謀者とされています」


 ハマスの軍事部門は、「エゼディン・アル・カッサム旅団」とも呼ばれる。「軍事部門と政治部門では、構造がまるで違う」と語るのは、軍事ジャーナリストの黒井文太郎氏だ。


「政治部門は、通常の行政機関のようにオープンな組織です。一方、軍事部門は、戦闘員が3万〜4万人といわれているにもかかわらず、徹底した秘密主義で互いにメンバーの素性さえ知らされません。


 最小単位は4〜5人で構成される “細胞” で、それらをまとめる中隊、その上の大隊と指揮系統が階層になっています。最上部には最高司令官がいますが、それぞれの部隊単位の指揮官クラスは自分の配下しかメンバーを知りません。


 彼らは、常にイスラエルに命を狙われている。そのため、捕虜にされるなどした場合の情報漏洩を、徹底して防止しているのです」


 ハマスは、ガザにおける警察・裁判所・行政を実効支配しているが、政治部門の幹部らは、ガザ現地にはいない。


「ハマスはそもそも宗教組織ですから、世界中のイスラム教徒からお金が集まってきます。さらに、イランが年間数百億円単位の資金提供をしており、それがガザで武器などの購入費用に使われています。資金を管理しているのが政治部門の幹部なので、彼らはそれなりに裕福な生活ができるのです」(前出・山田氏)


 確かに、一部ではハマス幹部の総資産は6000億円とも報じられている。その贅沢ぶりを表わすのが、最高幹部らがプライベートジェットで移動している様子をとらえた冒頭の写真だ。中東での取材を続けてきたジャーナリスト・常岡浩介氏が、ハマス幹部の金満生活ぶりを解説する。


「現在、ハマスの幹部は、カタールで豪華な家に住んでいます。ガザは地域全体が貧しく、パレスチナ中央統計局によると、貧困率は53%にも上るといわれています。


 にもかかわらず、ハマス幹部が所有する車は高級車だらけで、彼らだけは、まるで六本木や銀座に住んでいるかのよう。幹部の彼らはカタールで裕福な生活を送りながら、ガザにいる戦闘員らに指示を出しているわけです」


 パレスチナでは、イスラエルに対する防波堤としてハマスへの支持もあったが……。


「市民が空爆などにおびえているときに、ハマス幹部は安全な外国で豪華な暮らしをしているわけですから、反感を持っているパレスチナ市民は多い。


 ただし、ハマスは中東各国と同じように、権威主義的な政治体制を敷いていて、反対意見は許しません。そうした独裁体制下では、幹部らの豪遊に怒りを持ったとしても、口には出せないでしょう」(現代イスラム研究センター理事長・宮田律氏)


 イスラエル市民への無差別攻撃で、民衆の支持を一気に回復しようとしたハマスの目論見は、ガザの人々に地獄の苦しみをもたらしている。

( 週刊FLASH 2023年11月7日号 )

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