自身が代表取締役となっている会社が保有する土地と建物が、固定資産税の滞納で2013年から22年にかけて4度、差し押さえを受けたことが報道され、国会で追及されていた神田憲次財務副大臣が11月13日に辞表を提出した。事実上の更迭だという。
「神田副大臣は、滞納の理由を『忙しかったから』と、信じられない答弁をしていました。国民に納税をお願いする財務省の副大臣が、税金を滞納していたという前代未聞のスキャンダルに、岸田文雄首相もすぐにクビにすると思われていましたが、9月の内閣改造以降、“買春疑惑”が報じられた山田太郎文部科学政務官、有料ネット選挙運動で辞任を表明した江東区長に助言したとされる柿沢未途法務副大臣など、辞任が相次ぎました。発足からおよそ2カ月で3人めの辞任は『首相の求心力の低下につながる』と首相周辺が慎重になり、『法にふれてはいないから』と中央突破するつもりでいたようです。しかし補正予算審議がストップすることが確実になり、更迭に至りました」(政治担当記者)
【関連記事:岸田首相、つい本音がポロリ「給付を与える」に集まる憤激「上から目線で言うな」「あんたの金か」】
「法にふれていない」という理屈にはあ然とするほかないが、岸田首相の決断力のなさ、世間とのズレに、SNSでは批判が殺到している。
「神田副大臣辞任」を報じたニュースサイトは、コメントがあっという間に2000を超えていた。その大半が《自信の適材適所も結局こんなもんですよ。何なんだろうこの首相。何も考えずに派閥からの圧だけで任命するからですよ》《本人はもとより指名権者である総理大臣もほぼ同罪である。 こんなのは身体検査の範疇を越えている》《任命する方も責任があるが、それ以前に受ける側も業務内容や身辺を見て、受けていいか判断しないと。今回は圧倒的に神田氏が悪い》《岸田首相自身が首相として適材適所ではありません」といった、批判の書き込みだった。
「岸田首相は『人事が好き』と公言していましたが、自民党内では『人を見るメガネは曇りっぱなしだな』と言われています。ときの首相は、人事でつまづくことが多いんです。そして人事の失敗は、政権批判につながります。これで12月の世論調査では、内閣支持率は10%台が確定ですよ」と肩を落とす自民党議員秘書。岸田首相は何回、国民をがっかりさせれば気が済むのだろうか。
( SmartFLASH )