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岸田首相「異次元の少子化対策」にあふれる「ごまかし」と「まやかし」…「支援金は国民負担なし」「社保料3300億削減」の嘘っぱち

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.12.25 17:10 最終更新日:2023.12.25 17:10

岸田首相「異次元の少子化対策」にあふれる「ごまかし」と「まやかし」…「支援金は国民負担なし」「社保料3300億削減」の嘘っぱち

写真:代表撮影/ロイター/アフロ

 

 政府が12月22日に閣議決定した2024年度予算案は、一般会計総額が112兆717億円になり、過去2番めの規模となった。

 

「社会保障費、防衛費、国債費が過去最大を更新したことが大きいですね。税収でまかなえない不足分は国債を発行しますが、その割合は31.2%に達します。借金に頼った財政運営が続きます」(政治担当記者)

 

 

 経済界からは「持続的で構造的な賃上げの実現に向けた諸施策が盛り込まれた」(十倉雅和経団連会長)と評価する声も聞かれたが、社会保障費については、経済同友会の新浪剛史代表幹事が「現役世代の社会保険料負担をこれ以上増やさないことを大前提とすべきだ」と注文をつけた。

 

 岸田首相が政策の金看板にする「異次元の少子化対策」を実現するには、社会保障費の歳出改革が必要不可欠。2024年度から3年間で年最大3.6兆円を充てるだけに、政府も財源確保に必死だが、「ごまかし」としか言いようのない内容も明らかになっている。

 

「3.6兆円はムダの節減で1.1兆円、従来予算の活用で1.5兆円をひねり出し、残り1兆円は、2026年度から徴収する国民1人あたり月500円程度の支援金をあてにしています。

 

 国民にとっては負担増になりますが、岸田首相は賃上げが実現すれば、社会保険料の負担率が相対的に下がり、実質的な国民負担はないとしています。

 

 野党からは、『負担額』でなく『負担率』というのがよくわからないと批判されていますが、そもそも賃上げを前提とした説明は納得できるものではありません』(経済ジャーナリスト)

 

 武見敬三厚労相は、22日の記者会見で「社会保障の歳出改革による保険料軽減を、23~24年度に約3300億円と見込んでいる」と「軽減」を主張する答弁に終始。ところが、この「3300億円軽減」に、信じられない「まやかし」があった。

 

「22日に共同通信などが報じていますが、2024年度には医療・介護従事者の賃上げなどのため、医療機関の収入にあたる診療報酬、介護報酬がアップします。その上昇分は約3400億円で、もちろん国民負担です。そのため、3300億円がきちんと軽減されても、差し引きで100億円程度が国民負担増になる見込みです。

 

 国民負担を意図的に少なく説明していたと批判されても仕方ありません。この点については、武見厚労相も会見で認めています」(政治ジャーナリスト)

 

 ニュースサイトのコメント欄にも、

 

《意図的にこのような数字を出しているのだとしたら、国民は誰の出す情報で判断をしたらいいのでしょうか》

 

《賃上げしても社会保険料で帳消しされて働く世代は物価高で家計が火の車状態》

 

《やり方がほんと詐欺師だな》

 

 と辛辣な書き込みが目立った。国民も、政府の「ごまかし」と「まやかし」は見抜いている――。

( SmartFLASH )

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