皇治節が炸裂「那須川天心が勝つのは、もう飽きたでしょう」

――なるほど。皇治選手といえば、記者会見も見せ場のひとつですが、RIZINの天心選手との記者会見は、いつもより少しおとなしかったように見えるんですけど……。

皇治　もう、みんなそれ言いますね。別にRIZINに気を遣ったとかではなくて、あれも俺の作戦どおりかなと。天心が記者会見の後に、「もっと言ってくるかなと思った」って言ってたらしいんですけど、もうその時点で予想を覆してるんですよね。だから、まだまだ“お子ちゃまランチ”やなと思って。
　まあ、あの坊主、最近調子乗ってますね。俺があの記者会見であんま言うたれへんかったんで、裏でピーピー言っとるんで、記者会見、泣かしたったらよかったなと思ってね。ヘへへ。

――口で皇治選手に勝てる選手、なかなかいないですもんね（笑）。

皇　そうですね。ていうか、いないですね。アホばっかりなんでね、格闘家は。天心にしたって、俺やったら哺乳瓶を渡されときに「お前はペチャクチャやかましいから、お前が吸っとけ」言うて、返すんですよね（笑）。そういうのもなしにスカすとか、ホンマ、オリジナリティがなくて、アホやわー思って。

――皇治選手は、良くも悪くもパフォーマンス先行と見られがちなところもあると思います。ファンの声を見ると、「実際はそんなに強くないところ含めて乗れる」とか、「大阪のファンからしたら、阪神タイガースを応援する感覚なんだろうな」みたいなコメントもありますが……。

皇治　まあ、けっこうリアルに思うことがあって、超トップ、それこそメイウェザーとか、日本でいう天心とか武尊に比べたら、それは結果残せてないかもしれんけど、よう考えてください？　俺が結果残せてなかったら、ほかの選手はどうなんの？　と。チケットも売れないでしょ。
　で、俺の場合はチケット売る、人気ある、ほんで最低限は勝ってますからね。K-1の元チャンピオンにも勝ってますし、いちおうISKAの世界タイトルも取ってますし、最低限はやってるんで。だから、俺で結果が残せてないって言ったら、ほかの選手は死ななあかんなって思いますけどね（笑）。

――今回、ファンたちの下馬評では9対1とか、下手したら10対0くらいで天心選手の勝ちが予想されています。そういう声に対しては、どう思われますか？

皇　いいんですよ、それで（笑）。そこに挑むのがロマンっていうか、俺なんですよね。みんなアホばっかりなんですよ。皇治は天心に挑むだけで満足してんじゃないかっていう声もあるんですよ。そんなヤツどこにおんねんと。最初から負ける気あるんやったら、チケットも売らないし、テレビの前で試合しないですよ。
　倒されるところ、負けるところを、誰が自ら全国に見せんねんって話なんで。俺は誰よりも反骨精神があると思ってて、それだけでここまで生きてきたんで。自分の中で1％も負ける気ないですよ。

――もし皇治選手が負けたら、RIZINでいきなり立場が悪くなりますしね。

皇治　そうです、そうです。これで秒殺なんて食らったら、何しに来たかわからないんで。でも、それを俺が受けるっていうことは、自信があるからしかないんでね。俺も賢いんで、勝機のない試合なんてしないですよ。

写真・久保貴弘