日本ハムのコディ・ポンセ投手がノーヒットノーランを達成した。8月27日、札幌ドームでおこなわれたソフトバンク戦。ポンセが許したランナーは、1回の死球と9回の四球による2人だけ。113球で史上87人め(98度め)の快挙を達成した。
これで2022年シーズンのノーヒットノーラン(完全試合を含む)は5度め。
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・4月10日:ロッテ、佐々木朗希(完全試合)
・5月11日:ソフトバンク、東浜 巨
・6月7日:DeNA、今永昇太
・6月18日:オリックス、山本由伸
・8月27日:日本ハム、コディ・ポンセ
1シーズンに5度の達成は、1940年以来で82年ぶり。近年では、2021年は達成なし。2020年はヤクルト小川康弘の1回。2019年は、ソフトバンク・千賀滉大と中日・大野雄大の2回ーーとなっている。
それにしても気になるのが、5回中4回がパ・リーグの投手だという点だ。
「交流戦のときも話題になりますが、セ・リーグとパ・リーグの投手のレベルが違うことはしばしば言われます。交流戦が2005年に始まって以降、パの勝ち越しが14回に対し、セは3回のみ(2020年は開催中止)という数字が顕著に物語っています。
いまメジャーでバリバリ投げている大谷翔平やダルビッシュ有、菊池雄星はパ・リーグ出身です」(スポーツライター)
格差はなぜ生まれたのだろうか。
「まず確実に言えることは、松坂大輔以降、素質に恵まれた投手がことごとくパ・リーグ球団に入団したこと。松坂、田中将大などが、ドラフトのくじで引き当てられています。今季ノーノーを達成した東浜もそうです。
また、球場の広さも影響を与えているとされます。セには神宮や横浜など狭い球場が多く、パの球場は広いところが多い。そこで思い切った攻めをすることで、投手の素質が開花するという説です。
そして、DH(指名打者制)の影響もあると言われます。DHがないセ・リーグでは、投手に打順がまわってきたところで代打を送られ、早めに降板するケースが多いのですが、パはギリギリまで引っ張って使うぶん、投手が伸びるというわけです。
DHの影響はもうひとつあり、投手が打席に立たないことで、投球に集中できるというもの。6月にノーノーを達成したDeNA今永の試合は交流戦で、DH制があった試合(日ハム戦)です」(同)
DH制には投手の故障を予防し、守備力が落ちた選手にも活躍の場を与えるというメリットもある。セ・リーグにも導入せよという声はあるが、反対意見も多く、論議は進んでいない。メジャーでは2022年シーズン、両リーグで導入されている。
これを機会に、徹底した論議があってもよいのではないか。
( SmartFLASH )