スポーツ
ドラフトで相次ぐ大阪桐蔭高選手の「指名漏れ」出身選手がプロになって抱える“伸び悩み”が原因か
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2022.10.21 19:54 最終更新日:2022.10.21 19:59
10月20日におこなわれた、プロ野球ドラフト会議。支配下を含め126選手が指名を受けたが、多くの野球ファンを驚かせたのが、指名されなかった有力選手についてだ。「指名漏れ」が、一時Twitterでトレンド入りする事態となった。
「いちばんの驚きは、立教大の山田健太内野手が指名されなかったことです。大阪桐蔭高では根尾昂(あきら・中日)や藤原恭大(きょうた・ロッテ)らとともに、甲子園春秋連覇を達成。立教大では1年生からレギュラーをつかみ、東京六大学リーグでは現役最多の85安打をマークしています。
【関連記事:ノムさんが「もうドラフトはやめるべきだ」と一刀両断】
夏の侍ジャパン大学日本代表では主将を務めており、上位指名は確実とみられていました。まさか指名漏れとは思いませんでした」(スポーツ紙記者)
有力視されながら指名されなかった選手で目立つのは、山田を含めた大阪桐蔭高の選手の多さだ。2022年春のセンバツで優勝、夏の甲子園ではベスト8まで進み、最強世代ともいわれていた現役組で指名を受けたのは、松尾汐恩(しおん)捕手(DeNA1位)のみ。プロ志望届を提出していたエースの川原嗣貴(しき)投手と、俊足&強打の海老根優大外野手は、名前を呼ばれることがなかった。また、山田と同期のキャプテンで、早稲田大で六大学通算56安打を打ち注目されていた中川卓也内野手も、指名から漏れた。
甲子園常連校で、多くのプロ野球選手を輩出してきた名門。中村剛也(西武)、平田良介(中日)、中田翔(巨人)、浅村栄斗(楽天)、藤波晋太郎(阪神)、森友哉(西武)と、大阪桐蔭出身選手の名を並べるだけで、そのすごさがわかる。
ただ、2013年ドラフトで西武から1位指名を受け入団した森友哉以降は、大成した選手が見当たらないのも事実だ。2022年がプロ4年めだった根尾は、まだ試行錯誤の状態、藤原も一軍に定着すらできていない。
「大阪桐蔭でレギュラーの座を勝ち取るだけでも、かなりのポテンシャルの高さが必要。ましてや、甲子園で頂点を極めた山田や中川、現役の川原や海老根がプロのレベルでないとは思えません。
ただ、近年の大阪桐蔭出身の選手が、プロの世界で伸び悩んでいるのはたしかです。プロでなにより必要なのは“伸びしろ”。大阪桐蔭のレベルが高いがゆえに、この部分が、スカウトの目からは『もうひとつ足りない』と見えるのかもしれません」(前出・スポーツ紙記者)
2022年のドラフト会議では、中日の仲地礼亜(沖縄大)、ソフトバンクのイヒネ・イツア(愛知・誉高)、広島の斉藤優汰(北海道・苫小牧中央高)など、名門校以外からの1位指名も目立った。時代は変わりつつあるのかもしれない。
( SmartFLASH )