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大谷翔平、MVP予想2位も「DH専門で獲った選手はMLB史上ゼロ」の現実…獲得のための「圧倒的な成績」とは

スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2024.04.25 18:14 最終更新日:2024.04.25 18:23

大谷翔平、MVP予想2位も「DH専門で獲った選手はMLB史上ゼロ」の現実…獲得のための「圧倒的な成績」とは

4月25日の対ナショナルズ戦で3本めの二塁打を放ち、笑顔を見せる大谷翔平(写真・USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 

 大谷翔平の勢いが止まらない!

 

 4月25日(日本時間)のナショナルズ戦で「3戦連発」とはならなかったものの、二塁打3本を放ち勝利に貢献した。これで打率.371をはじめ、39安打、14二塁打、73塁打、21長打、そして出塁率と長打率を足したOPS1.128となり、メジャー7冠となっている。

 

 今季、好調の要因に挙げられるのが「ボール球に手を出さなくなった」ことでの、三振数の減少だ。昨季は497打数で143三振と、3.48打数に1個のペースだったのに対し、今季は105打席で21個と、5打数に1個のペースになっている。まさに「好球必打」を実行しているのである。

 

 

 こうなると今季、さらなる飛躍の年として、大谷への期待は膨らむばかりだ。そんななか、MLB公式サイトが今季のMVP予想ランキング形式で発表した。これはMLB公式サイト「MLB.com」の識者45人が、MVP候補を1位から5位まで選んで投票し、ポイントの高かった選手をランキング形式にしたものだ。

 

 ナ・リーグは

 

1位ムーキー・ベッツ(ドジャース)
2位大谷翔平(ドジャース)
3位ロナルド・アクーニャJr.(ブレーブス)
4位マルセル・オズナ(ブレーブス)
5位フェルナンド・タティスJr.(パドレス)

 

 となった。

 

 大谷は2位につけているが、1位票はまさかの0票だった。その理由を「MLB.com」は「大谷がMVPに選ばれない唯一の理由は、彼が今シーズン、投げていないからだ」と語っている。

 

 じつは、1973年のDH導入以降、シーズンをDHのみで出場した選手で、MVPを獲得した人物はまだいない。

 

「長い歴史のなかで、DHといずれかのポジションの兼任でMVPを獲得した例はあります。1979年のドン・ベイラーがそうで、36本塁打、リーグトップの139打点で、エンゼルスを初の地区優勝に導きました。彼はDHで65試合に出場し、外野手としても97試合に出場しています。ところが、DH専門の選手で素晴らしい成績を残しても、MVPはひとりもいません。

 

『ミスターDH』と讃えられ、1995年に打率.356で首位打者、113打点もリーグ4位だったエドガー・マルティネスは、MVP投票では3位でした。2006年、『史上最強のDH』として名をはせたデビッド・オルティスも、54本塁打、137打点の二冠に輝きながら、MVP投票では同じく3位でした。この数字でなぜ獲れないのか。理由は明確です。打撃専門となるDHは守備に就かないため、守備での貢献度がまったくないからなんです。フルタイムのDHだと、そのくらいMVPを獲るのは難しいのです」(現地記者)

 

 では、獲るにはどの程度の数字が必要なのか。

 

「昨季のナ・リーグMVP投票結果が示しています。MVPはアクーニャJr.が獲得しましたが、史上初の『40本塁打・70盗塁』(41本・73盗塁)に加え、打率も2位の.337でしたので、大谷同様、満票でした。指針となるのが、投票で4位となったマット・オルソン(ブレーブス)の成績です。彼は54本塁打、139打点で二冠に輝き、打率も.284でした。大谷は44本塁打、95打点、打率.304でリーグタイトルは本塁打のみ。オルソンに勝っているのは打率だけです。しかも2部門では大きく差をつけられている。そのオルソンでさえ、投票は4位です。

 

 あえて言いますが、大谷が昨季、MVPを獲れたのは“二刀流”だったから。もし投げずに、昨季のような打撃成績のみならば、MVPの最終選考にも残れないでしょう。もし大谷がMVPを獲るならば、圧倒的な成績での三冠王に加え、盗塁も50くらいは必要かもしれません」(同前)

 

 何度もいうが、フルタイムでDHだった選手がMVPを獲ったことはない。だが、考えてみれば、メジャーで“史上初”の記録を何度も達成してきたのが大谷だ。また新たな記録を打ち立てる可能性も捨てきれないのだ。

( SmartFLASH )

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