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新庄剛志監督に「再契約」の一報が届かない理由は…CSクライマックスシリーズは「新庄政権」の “終わりの始まり” か

スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2024.10.15 19:45 最終更新日:2024.10.15 19:45

新庄剛志監督に「再契約」の一報が届かない理由は…CSクライマックスシリーズは「新庄政権」の “終わりの始まり” か

「BIGBOSS」こと新庄剛志監督

 

 ロッテ相手に土俵際まで追い込まれながら、2戦とも劇的な逆転勝ちでクライマックスシリーズのファイナルシリーズ進出を決めた新庄剛志監督率いる日本ハムファイターズ。2016年以来となる日本一へ、ファンの期待は膨らむばかりだ。

 

 かつて日本ハムは、「育成の日ハム」「ドラ1指名への強運」と呼ばれる時代があった。日ハムは若手の育成に定評があり「日ハムではレギュラーにはなれないが、他チームに行けば主力間違いなしの選手は大勢いる」と言われたほどだ。

 

 

 また、ドラフト1位で獲得した選手が順調に主力となっていくのも日ハムの特長だった。2004年のダルビッシュ有に始まり、中田翔、大谷翔平、有原航平、清宮幸太郎、伊藤大海と、日本球界のみならず、メジャーで活躍する選手も多く含まれていた。

 

 しかし、FAやポスティングで主力の他球団への移籍が活発になると、低迷期を迎えることとなり、栗山時代には2年連続の最下位に低迷した。

 

「チームが弱くなれば、当然、お客さんの数は減ります。一時は年間で200万人以上だった観客動員数が、栗山英樹前監督が退任する2021年には54万人まで落ち込んでしまった。コロナ禍の影響もあるでしょうが、球団内部では、チームの実力不足が大きいとの見方が強かった」(日ハム関係者)

 

 実力・人気ともに低迷する状況の打開策として就任した新庄監督だったが、1、2年めは連続最下位で、観客動員数も180万人が限界だった。

 

 しかし、就任3年めの今年、新庄監督が辛抱強く使い続けてきた若手たちがついに開花。彼らが中心となって戦ったペナントでは75勝60敗8分けで2位と大躍進を遂げ、観客動員数も200万人以上に返り咲いた。

 

 人気も実力も備えたチームに育て上げた新庄監督だが、今年が3年契約の最後の年。実績から考えれば、契約更新があってしかるべきではあるが、CSファイナルステージを前にしても、その一報は日ハムファンには届いていない。日ハム担当記者が、理由を明かした。

 

「あまり知られていませんが、新庄監督は阪神時代、『故・野村克也監督と出会ったことが本当に大きかった』と近しい人には語っているんです。

 

 選手としては野球への取り組み方がまず参考になったと言い、“再生工場” と言われた野村監督を見たときには、かつて輝いていた選手をもう一度輝かせるためには何が必要か、ということを大いに学んだといいます。

 

 だからこそ、日ハムの監督になっても “再生” に力を入れた。その結果、清宮や田宮裕涼、松本剛、水谷瞬ら “新庄チルドレン” たちが一本立ちした。

 

 どうやら新庄監督は、チーム成績よりも、『育て上げた』という自身の実績に、まず満足しているような感があるんです」

 

 だからこそ、「再契約にはそれほど固執していない」と続ける。

 

「育てて勝つことをモットーにしてやった結果、今年の球宴には “新庄チルドレン” を9人も送り込んでいます。新庄監督は、現状、そのことに満足しています。

 

 彼のなかでは、日本一になったらスパッと辞める、なれなかったら続投、という計算があるようです。というのも、みんなから惜しまれつつ辞めるのが大好きな新庄監督ですから、ナルシストらしい引き際を狙っているのでしょう(笑)」

 

 優勝すれば勇退という路線が新庄のなかで堅いのであれば、CSファイナルステージ進出は、新庄野球の「終わりの始まり」への第一歩というところか。

( SmartFLASH )

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