
日本ハム・伊藤大海からプロ1号を放ったソフトバンク・川瀬晃(写真・共同通信)
5月20日、北海道のエスコンフィールドでおこなわれた北海道日本ハムファイターズ対福岡ソフトバンクホークスの一戦で、勝利につながる値千金のプロ初ホームランを放ったソフトバンク・川瀬晃(ひかる)内野手と、被弾した日ハムのエース・伊藤大海(ひろみ)投手の2人の“因縁”に注目が集まっている。
試合は2対2の6回表、この回、先頭打者の川瀬は伊藤が投じた高めのスライダーを右翼の日ハムブルペンへ放り込んだ。その後、追加点をあげたソフトバンクが5対2で勝利し、今シーズン初めて勝率5割を上回った。
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スポーツ紙記者が言う。
「川瀬選手は、2015年のドラフト6位で入団。1軍の出場は2018年からで、通算441試合、785打席めでのプロ初アーチでした。これまでも、川瀬選手は伊藤投手との相性がよく、試合前までの対戦成績は、ポストシーズンも含めて、36打数14安打の打率3割8分9厘とカモにしていました。いわば“伊藤大海キラー”というわけです」
この2人が注目されているのは、以前から、伊藤投手がもっとも優れた打者に川瀬内野手を推していたからだ。
スポーツ情報番組『すぽると!』(フジテレビ系)の名物企画「プロ野球100人分の1」は、毎年オフに発表される恒例行事となっている。
2024年シーズンは、現役のプロ野球選手100人が、変化球部門、打撃部門、守備部門、走塁部門、直球部門の5部門で、もっとも優れていると思う選手を1人選び、投票した。
「打撃部門の1位は、54票を獲得したソフトバンクの近藤健介選手でした。2位は19票で横浜DeNAベイスターズのオースティン選手、3位は5票で東京ヤクルトスワローズのサンタナ選手。そして、10位には1票獲得で7人の選手が選ばれ、川瀬選手もそのうちの1人だったのですが、2024年の打率が2割6分1厘と強打者ではない川瀬選手にただ1人、1票を投じたのが伊藤投手だったのです」(同前)
この結果があらためて示されるとXでは《すごい!なんか感動!》《やっぱりやってる本人が1番分かってるってことなんでしょうね》《脅威に思ってるんでしょうね〜》《伊藤が入れるって相当川瀬のことを苦手にしてるんやな さすが川瀬》などの声があがっている。
日本球界を代表する伊藤投手にとって、もっとも手ごわい打者であることを、川瀬が証明してみせた一戦だったといえよう。