
エンゼルス時代の大谷翔平
アメリカ東部時間7月3日午後6時(日本時間7月4日午前7時)のMLBトレード期限までに、60件近いトレードが成立。今季はとくに大物選手の移籍が目立った。
タリク・スクーバル投手がデトロイト・タイガースからロサンゼルス・ドジャース、アドリー・ラッチマン捕手がボルチモア・オリオールズからボストン・レッドソックス、ルイス・アラエス二塁手がサンフランシスコ・ジャイアンツからフィラデルフィア・フィリーズと、彼らは今後、新チームでポストシーズン(PS)進出を目指す。
「この時期になると、PSを目指すチームは “買い手” となり、来季以降を目指すチームが “売り手” となる傾向が強いですが、今季はより “売り手” が目立つこととなりました。
“売り手” となることは、極端なことを言えば『チームを解体する』とも言えますが、特別目立ったのが、大谷翔平の古巣でもあるロサンゼルス・エンゼルスでしょう。
長く低迷してきたエ軍ですが、なぜかオーナーのアート・モレノ氏が “売り手” となることに躊躇してきました。しかし、昨季でPS進出に手が届かない期間が11年連続になったためか、思い切った改革が必要と感じたのでしょう。
補強と失敗の繰り返しの象徴とさえ言われたペリー・ミナシアンGMを6月に解任し、ジョン・モゼリアクを新GMに就任させました」(スポーツ記者)
戦績的には劇的な効果は得られなかったが、中心選手の放出には積極的に動いた。7月後半には、大谷ともバッテリーを組んでいた正捕手のローガン・オホッピーとリリーバーのチェイス・ソーセスをア・リーグ同地区のテキサス・レンジャースに放出した。
さらに、今季の開幕投手に指名され、9勝とチームの勝ち頭だった右腕・ホゼ・ソリアーノは、トロント・ブルージェイズに移籍。また、“未完の大器” と言われながら、昨季37本塁打、98打点のキャリアハイの成績を残したジョー・アデル外野手も、クリーブランド・ガーディアンズへ移籍してしまった。
「エ軍はこの夏、7人の中心選手を放出し、見返りとして9人の若い選手を得たことになります。その9人は、すぐにレギュラーを張れるほどの実力もなく、結局、今後に向け、新しいチームを作っていくことになります」(現地記者)
そうしたなか、数少ない “大谷の盟友” はチームに残ることになった。エ軍の、というより “MLBの顔” でもあるマイク・トラウト外野手である。
「トレード期限が近づくにつれ、彼の去就は注目されてきました。過去にはシーズンMVPを3回獲るなど、実績的には素晴らしいものがある。その彼が2014年を最後にPSから遠ざかってしまっていることを嘆くファンは多いのです。
『彼を勝てるチームに移籍してあげてほしい』といった声は、残念ながら8月が近づくにつれ、毎年のように聞こえてきます。
しかし、トラウトは、8月7日に35歳となります。しかも、全盛期の2019年の開幕前にエ軍と、当時で500億円近くに上る、12年総額4億3200万ドルの大型契約を結んでいます。2026年以降も、5年分の契約が残されているんです。
この大型契約が足かせとなって、どのチームも彼を獲ろうとしない。大谷が認めた稀代のスラッガーは、来季以降も “解体されたチーム” に残り、チャンピオンリングを手にしないまま引退する可能性が高くなっています」(前出記者)
“古巣” エンゼルスのちぐはぐぶりと、つねにアドバイスをくれた “MLBの顔” の現状を、大谷はどう捉えているのだろうか。
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