
日本代表のGK鈴木彩艶(写真・共同通信)
北中米W杯に出場した “サムライブルー” のなかで、欧州クラブのスカウトからの評価を高めたのは、GK・鈴木彩艶だったことは間違いない。
身長190cmの恵まれた体躯に、抜群の反射神経で数々のピンチを救ったプレーは、見事というほかなかった。
欧州の辣腕スカウトが目をつけるのは当然のことだが、対戦国の指揮官が絶賛したことも高評価につながっているだろう。鈴木を名指ししたのは、ラウンド32で日本を破ったブラジル代表のカルロ・アンチェロッティ監督だった。
日本代表との試合前に「W杯前から注目している選手でした。(鈴木の所属するパルマは)私が育ったクラブであり、かつて指揮したこともある。本当に素晴らしい活躍を見せていますし、私の地元でも非常に高く評価されています」と発言したことで、俄然注目される存在となった。
好プレーを連発したW杯後は、自身が移籍を望んでいると言われる英プレミアリーグに所属する、リーズ、アストン・ヴィラ、ニューキャッスルなど中堅クラブからの関心も盛んに報道されていた。
所属するパルマのライバルでもあるセリエAのユベントスも興味を示しているというが、ここに来て、さらにビッグクラブの名前が取り沙汰されるようになった。
「それがパリ・サンジェルマン(PSG)です。現在、欧州の最強を決める欧州チャンピオンズリーグ(CL)2連覇中で、世界No.1クラブと言えるチームです。
鈴木の獲得争いで、7月の後半の段階ではユベントスが有力と伝えられましたが、そこに割って入ったのがPSG。総額3300万ユーロ(約60億円)の正式なオファーを出したと、イタリア紙『Tuttosport』が伝えています。
同じリーグのパルマでの活躍を知っていますから、ユベントスとしてはどうしても欲しい。しかし、PSGとマネーゲームをやれば到底かないませんから、イタリアではすでに『PSG入り』と報じたメディアもあります」(サッカーライター)
PSGの会長であるナセル・アル・ケライフィ氏はカタールの実業家で、総資産は1兆円を超えていると言われる。それだけに、鈴木にかかる約60億円の移籍金は、彼にとって単なる “ポケットマネー” なのかもしれない。
「ここに来て、鈴木本人もPSG入りを望んでいると言われていますが、契約内容については、よく吟味する必要があるでしょう。というのも、PSG側は鈴木を正GKとしてではなく、まずは2番手、あるいはレンタル移籍させるつもりのようなんです。
レンタル移籍で移ったチームで正GKとなれば、試合に多く出られるので問題ありません。ただ、PSGで第2GKとなれば話は別です。出場試合が限られますから。
PSGはリーグ戦だけではなく、国内のカップ戦、欧州CLに加え、世界中の名選手が集まっています。代表戦もあり、多くの選手が抜けることがある。そういうときのために、いいサブGKを置いておきたいという思惑があります。
鈴木の場合、おそらく、2番手GKとして国内のカップ戦のみ出場を確約するような契約になる公算が高いのです。
いま彼は23歳と、選手としては伸び盛りです。だからこそ、多くの試合に出ることが必要となります。いくら世界一のクラブと言っても、出られる試合に限りがあるのなら、成長がストップしてしまう可能性すらある。移籍は慎重に考えるべきです」(前出ライター)
はたして、鈴木はどうような選択をすることになるのか。
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