
現地時間8月28日、全米オープンの予選決勝で敗退した、錦織圭(写真・SIPA PRESS/アフロ)
テニスの4大大会の1つで、今季最後となる「全米オープン」の男子シングルス予選決勝が、8月28日(日本時間29日)におこなわれた。
奇しくも予選決勝は日本人対決。ワイルドカード(主催者推薦)で出場した世界ランク477位の錦織圭は、同157位の坂本怜にストレートで敗れた。今季限りでの引退を表明していた錦織は、現役最後の4大大会で本戦入りとはならなかった。
「現在はトレーニング法や治療法などが格段に進歩したことで、選手寿命も大きく伸びました。元世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)も39歳となりましたが、いまだ世界のトップの一人としてプレーしていますからね。
錦織は36歳なので、まだまだやれると考えていた関係者はいたようですが、肉体は相当に悲鳴をあげていたといいます。現在の男子テニスは身長が190cm以上が当たり前で、大型化が進んでいます。そのなかで178cmの錦織はかなりの小柄。実際、大きな選手に挑むときはパワーで押し切られることもあり、補うためには運動量などで圧倒するしかなかった。
そのため、手首や腕などの上半身から、膝・足首までの下半身と、ありとあらゆる箇所を痛めており、最近は満身創痍のなかでのプレーでした。元トレーナーに話を聞いたところ、体はボロボロということで、むしろ36歳までよくできたと感心していたほどです」(テニスライター)
だが、その実績が色褪せることはない。2014年の全米オープンではアジア人男子初の準優勝を果たした。世界ランクも最高で4位まで駆け上がった。
しかも、この時代は、ロジャー・フェデラー(スイス)、ラファエル・ナダル(スペイン)、ジョコビッチ、そしてアンディ・マレー(英国)と “ビッグ4” が君臨していた時期だった。
最後の4大大会となった全米オープンは、SNSで「真のチャンピオン! 素晴らしいキャリアに祝福を」と記して、2014年の準優勝時のプレーを公開した。
日本のファンからも、Xには温かい言葉が投稿されている。
《正直に吐露すると、錦織圭のいないテニス界の魅力は半減です。錦織圭の試合に何度心が沸き立ち、一緒にガッツポーズし、拍手をしたことでしょう。》
《錦織圭引退しないでくれないか…錦織圭のテニスがもっと見たい…》
《錦織圭とビック4がいた20年間はテニス凄い面白かったです! 毎回見てた》
一方、錦織を破って初の全米オープン本戦出場を決めたのは、坂本怜だ。
2006年、名古屋市生まれで、日本テニス界待望の195cmの長身。幼いころに見た錦織に憧れてテニスを始め、15歳で渡米。2024年1月の全豪オープンジュニアのシングルスで優勝。同年9月にプロ転向すると、ジャパンオープンで錦織とペアを組んでダブルスに出場したこともある。
元コンビである坂本に敗れた錦織。36歳のレジェンドは静かにラケットを置き、そして20歳の若者が継承するときが来た。
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