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亀石征一郎さんで4人め…2021年、時代劇の「名悪役」たちの訃報が止まらない

エンタメ・アイドル 投稿日:2021.07.15 20:20FLASH編集部

亀石征一郎さんで4人め…2021年、時代劇の「名悪役」たちの訃報が止まらない

写真・共同通信

 

亀石さんは俳優だけでなく、脚本家や作詞家としても活躍した

 

 7月11日、俳優の亀石征一郎さんが多発性脳梗塞のため亡くなった。享年82。亀石さんは1970年代以降、数多くの時代劇や仁侠映画に悪役として出演。東映ニューフェイスの動機・千葉真一(82)をして「困ったときにいちばん頼りになる」と言わしめた、名バイプレーヤーだった。5月に脳梗塞を患いリハビリ中だったが、残念ながら復帰はかなわなかった。

 

 

「『ぐわははは』という笑い声と、目力が半端ない俳優さんでした。『影の軍団 幕末編』(1985年・フジテレビ系)では、幕府再興を託された小栗上野介(夏八木勲)とともに公儀御庭番・甲賀衆の頭領・楯岡道雪として、千葉真一さん演じる十五代目服部半蔵の宿敵を演じました。文才もあり、千葉さんの楽曲の作詞も手がけています」(コラムニスト・ペリー荻野さん)

 

 亀石さんに限らず、今年に入って昭和の時代劇やアクション映画で悪役を務めた名優の訃報が続いている。時代劇の研究家としても知られるペリー荻野さんに、解説してもらった。

 

「まず2021年の元日に亡くなった、福本清三さん(享年77)。『日本一の斬られ役』と呼ばれました。15歳で東映の大部屋俳優となり、新人時代は死体役ばかり。テレビの時代になると『銭形平次』(フジテレビ系)、『水戸黄門』(TBS系)、『暴れん坊将軍』(テレビ朝日系)など各局の人気時代劇シリーズに次々と出演しました。斬られたあとに背中をエビのごとく反らせて、自分の顔も画面に映し込みながら、ゆっくりと倒れ込む……。福本さんの代名詞ともいえる『エビ反り』が、その中で生まれました」

 

 忍者役のとき覆面から少しだけのぞく顔に迫力を出そうと、自ら考案した「眉毛つり上げメイク」でも知られた。

 

「2月10日には、小峰隆司さんが亡くなりました(享年87)。 東映の『剣会』に長く所属し、『水戸黄門』『大岡越前』(TBS系)などに出演。『一万回死んだ男』というタイトルで、テレビのドキュメンタリー番組でも取り上げられました」

 

 悪役で名をはせたのは男性だけではない。3月30日に亡くなった朝比奈順子さん(享年67)は、「悪いお局様」として存在感を見せた。

 

「自分の子を跡継ぎにするべく悪だくみをはたらく……といった役柄で、『長七郎天下ご免!』(テレビ朝日系)などに出演しました。宝塚出身で、日活ロマンポルノを経て、時代劇の妖艶な悪女に。時代劇を盛り上げてくれた女優さんです」

 

 時代劇そのものが存続の危機に立たされている今、魅力的な悪役が相次いで亡くなる状況は、残念でならない。

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