●「僕は“神経症”なんですよ」
Aさんが返信をする前に、園氏が一方的にメッセージを“連投”している。かなり異質なやり取りだが、このメッセージの背景について、Aさんが説明する。
「当時、園さんは性感染症のクラミジア感染症に罹患していました。そこで、私に海外の通販サイトで、治療薬の『ジスロマックSRドライシロップ』を購入するよう指示してきたのです。このことは事務所に内緒にするように言われていました」
さらに、前出の女優・Bさんは、このメッセージと同時期に、園氏からこんな内容を伝えられたという。
「突然、園さんから電話がかかってきて『クラミジアにかかった。感染させたかもしれないから、お前も診てもらったほうがいいよ』と言うのです。たしかに、そのときは“強要”された時期と近く……。
自分の身のために受診すると、みごとにクラミジアに感染させられていました。性感染症にかかったのは後にも先にもそのときだけで、とにかく気持ち悪くて仕方ありませんでした。
それ以来、映画監督としての尊敬の気持ちもすっかりなくなり、連絡も無視するようになりました」
このことについて、園氏はこんな反論を繰り広げた。
「若いころ、一度に2つの性病にかかったことがあり、僕は神経質なんです。どれだけ気をつけても、性交渉がなくても、銭湯や公衆便所などで感染させられることがありますから。いまでも銭湯・スパや公衆便所といった公共施設は感染の可能性があるから立ち寄らないように、人一倍気をつけています。
僕は公衆便所で性器が便器についたら慌てるくらいの“神経症”なんですよ。
2012年当時、自宅によく来ていた男性の知り合いに、クラミジアに感染したと言われて、ちょうど自分も似たような症状があったため、『感染させられたのかも』とパニックになっていた。だから、Aさんに治療薬の購入を頼んでいてもなんら不思議はないですよ。
結局、私の心配は杞憂に終わり、クラミジアではなかったんです。Bさんが感染したのは別の男性のせいか、性交渉以外が原因ではないでしょうか」
熱弁で喉が渇いたのか、園氏は自身の「お冷や」だけでは足りなかったようで、代理人弁護士の前にある「お冷や」を手にした。 何をするかと思えば、中の水を自身のコップに継ぎ足して、勢いよく飲んでいた。
Bさんは、園氏から「感染の可能性」について電話を受けたと主張している。その点を追及すると、こう話した。
「それは僕の癖なんですよ。何か災難が降りかかると、そのショックで、たくさんの人間に電話をかけてしまうんです。このクラミジアのときも、性的関係があるなしにかかわらず、たくさんの男女に連絡して、『みんなもちゃんと検査して調べたほうがいいよ』と、さとすことがあったと思います。(Bさんに電話したとしても)よくやることにすぎないです」
園氏の説明は1時間近くにわたった。途中、本誌が「映画界の性加害問題」についてどのように考えているか聞くと、園氏はこう答えている。
「映画業界に限らず、どんな業界でも起きていると思っているので。『浄化が必要』といわれるほど、映画界が特殊だとはまったく思っていません。
僕は女性に好かれたいんです。権力を振り回して、『俺と寝たら出してやるよ』なんて言って、好かれるはずはないから、そんなことは言いたくないんですよ。
権力を振りかざして、性的強要をするとかは許せない。そんなことをするなんて信じがたい。僕はいままでそういうことをした覚えがありません」
( SmartFLASH )