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“業界視聴率”は有吉よりも「松本人志とNHK」売れっ子プロデューサー120人が“ガチ視聴”しているテレビ番組

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2023.06.24 06:00 最終更新日:2023.06.24 06:00

“業界視聴率”は有吉よりも「松本人志とNHK」売れっ子プロデューサー120人が“ガチ視聴”しているテレビ番組

いまだテレビ業界の重要人物で、圧倒的支持を集める松本。2023年9月で60歳になるが、その影響力はまだまだ衰えそうにない

 

 テレビマンたちは、プライベートでどんなテレビ番組を見ているのか? 番組を制作する側の人間が気にかけているのはどの番組なのか?

 

 今回、本誌は大手広告代理店がおこなった、NHK及び在京キー局でバラエティや情報番組などを担当している売れっ子プロデューサーら、120名のアンケートの結果を入手。プロたちが、“ガチで視聴”している“業界高視聴率”の番組を、彼らの声とともにお届けしよう。

 

 1位に輝いたのは『NHKニュース7』。選ばれた理由は「30分という短い時間でよくまとまっている。民放と違って無駄がない。録画して1日を振り返っている」「バラエティの担当だが、一般常識は必要なので」「プロデューサーとして見識と知性があるところをスタッフに見せないといけないので」といった意見が寄せられた。

 

 

 さすが、国民的ニュース番組の貫禄といったところだろう。一部に「個人的に和久田麻由子アナのファンなので」という声もあったことをつけ加えておこう。

 

 2位には『まつもtoなかい』。松本人志中居正広がMCを務めるトーク番組で、この4月からレギュラー放送されている。「大物2人のMCというだけで豪華だが、ゲストもすごい。香取慎吾が出た初回は衝撃的だった」「ただゲストとトークするだけでなく、掘り下げて本音を引き出す、しかもちゃんとエンターテインメントとして成立しているのが斬新」。

 

 3位は『ニュースウオッチ9』。「早く帰宅したときは必ず見ます」「新聞を読んでいる時間はないので、まとめて情報を得るならこの番組」。1位の『ニュース7』とともに、NHKのニュース番組に対する信頼の高さがうかがえる。

 

 4位は『クレイジージャーニー』。「まあまあショッキングで、刺激的な映像のオンパレードはクセになります」「こういう冒険がしたいと、心から楽しんで見られる番組」。2019年に“やらせ問題”が発覚し放送休止となったが、2022年10月にレギュラー番組として復活。「こういう番組を作りたいとあこがれる」という意見が多いが、なかには「過剰演出やトラブルがまたありそう」と心配する声も上がった。

 

業界人が仕事をしたいと憧れるレジェンド

 

 5位は『世界の果てまでイッテQ!』。「旅とお笑い。この要素があれば無敵でしょう」「この番組から売れていくタレントが多い。そういう意味でも注目している」。長年、高視聴率番組として君臨しているだけに、テレビマンからの注目度も高いようだ。

 

 6位は『報道ステーション』。「ちょうど帰宅する時間にやっているので」「NHKのニュースの後に見ることが多い。同じニュースでも報道の方向性が違ったりと興味深い」。意外だったのは、バラエティ番組の担当者に『報ステ』を見ている人が多かったことだ。

 

 7位は『ブラタモリ』。「『タモリ倶楽部』が終了したいま、タモリ節を楽しめるのはこの番組だけ」「タモリさんの知識量に毎回驚く。アシスタントの女子アナにも注目しています」。テレビマンにとって、タモリと仕事をすることはあこがれなのだとか。

 

 8位は『マツコの知らない世界』。「ロケが少なく基本はゲストとのトーク。低予算でも、こんな番組が作れるのかと参考になる」「毎回出てくるゲストのクセが強くていい。自分の番組にも生かせる」「どんなゲストでも、マツコさんのリアクションが秀逸で、すごさがよくわかる」。

 

 9位は『クローズアップ現代』。「『ニュース7』からそのまま続けて見ます。取材力はさすが」「この番組で取り上げたテーマをうち(民放)でも、ということはよくあります」。そして「単純に桑子真帆アナが好き」という声も。

 

 10位は『情報7daysニュースキャスター』。「たけしさんもそうだったけど、三谷幸喜さんもおもしろい」「いろんなニュースを取り扱うなかで、どうでもいいバカバカしいネタまでちゃんと取り上げるのが好き」。

 

 11位は意外(?)にも『ダーウィンが来た!』。「こんな映像よく撮れたな、と感心することが多い。民放の予算じゃとても無理です」「よけいなタレントも出てこないし、ただひたすら動物が出てくる。それだけで楽しい」。

 

 ここまで、トップ11のうち5番組がNHKという結果に。さすがは「みなさまのNHK」。

 

 12位には『水曜日のダウンタウン』。「企画が斬新。こういうバラエティを作りたいと思って見ています」「バラエティ番組を作っている人はみんなチェックしているはず」。“業界内視聴率”が高いことは以前から有名。

 

 15位は『池上彰のニュースそうだったのか!!』。「池上さんはテレビにとってキラーコンテンツ。池上さんが出る番組では、フリップや解説図の出し方を参考にしています」「いろんなゲストが、どんな受け答えをするか注目しています」。

 

 同じく15位に『LIFE!』。「ここまで腰をすえたコント番組は、いまやこれだけでしょう。うらやましい」「メイクや衣装もとにかく凝っている。こんな予算を使えるのはNHKくらいでしょう」。バラエティ番組に携わる人にとって、内村光良もあこがれるレジェンドの一人なのだとか。

 

 19位は『ラヴィット!』。「朝の時間帯、ワイドショーに挟まれながら、お笑いだけで大健闘。そこに何かヒントがありそうな気がする」「芸人がとにかく大勢出ているので、ここでチェックして使えそうな人を探している」。

 

番組終了後のエンドロールをチェックする

 

 20位は『ワルイコあつまれ』。「なかなか地上波に出てこない元SMAPの3人(稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾)が見られる。一応、子ども向け番組だが、大人でも楽しめる内容」。

 

 23位にはなんとTOKYO MXの『5時に夢中!』。「超低予算でもおもしろい番組が作れるという教科書的な番組だと思う」「数字(視聴率)やスポンサーのプレッシャーがないぶん、のびのびと作れているのがわかる。ある意味うらやましい」。

 

 このアンケートに協力した民放局のプロデューサーはこう語る。

 

「『まつもtoなかい』『クレイジージャーニー』が上位にランキングされているように、いまだテレビ業界で松本人志さんが最重要人物と見られていると言っていいでしょう。

 

 さらに、松本さんや内村さんの番組の構成や演出を見たいという人も多いと思います。番組終了後のエンドロールでクレジットが流れますが、放送作家や制作スタッフなど、彼らの番組にどんな人たちがかかわっているかは、つぶさにチェックしますね」

 

 もうひとつ、今回のアンケートで驚きなのが、現在すべての局でレギュラーを持つ有吉弘行の番組がひとつも上位に選ばれていないことと、『まつもtoなかい』以外、フジテレビ系の番組がまったくランクインしていないことだ。

 

「1980~1990年代にあれほど高視聴率番組を量産していましたが、いまや『振り向けばテレ東』といわれるほど。視聴率が落ちればスポンサーが離れ、制作費も抑えられます。お金さえあればおもしろい番組が作れるわけではないが、その影響は顕著に現われています。

 

 有吉さんは自分も意外でした。ただ、たしかにどの番組もオリジナリティに欠けているし、あの毒舌は“身内”には少々、マンネリに思われているのかもしれませんね」(同前)

 

 業界人が注目する『まつもtoなかい』に香取が出演した回は、見逃し配信の再生回数が、全民放バラエティ番組で歴代1位になった。松本パワーで、フジ復権となるのか注目したい。

( 週刊FLASH 2023年7月4日号 )

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