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【芸人ホリのモノマネ道】えなりかずきの「そんなこと言ったって」、木村拓哉の「ちょ待てよ」を発明
エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2023.10.09 11:00 最終更新日:2023.10.09 11:00
「笑い」について芸人にインタビューするドキュメンタリー番組『笑いの正体』(NHK)が9月25日に放送されました。
今回のテーマは「モノマネ進化論」。モノマネを得意とする霜降り明星・せいやさんが、自身のモノマネのこだわりついて語っていました。
せいや「モノマネの人は『うわ~そこわかるわ』とか『それ言うわ』という笑いの取り方ですけど、僕はけっこう『大喜利』とか『ギャグ』なんですよね。『アホな武田鉄矢さん』とか。絶対言わないことというよりは(武田鉄矢さんのモノマネで)『もういいよ。飯、半分残そうぜ』とか……」
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確かに武田さんが、実際には言いそうにはないのですが、ちょっと言いそうなフレーズです。
せいや「『(本人が)言わなさそうなこと』でも、まんまでやってしまうと……やっぱりそれは、ホリさんが発明したやつなんで、丸パクリになっちゃうんですよね」
せいやさんが話していたホリさんの発明したモノマネというのは、『この人が絶対に言わないこと』シリーズのことです。
たとえば、武田鉄矢さんなら『世の中なぁ、金さえあればなんでもできるんだよ!』。えなりかずきさんなら『先にシャワー浴びてこいよ』など、本人が言わないであろうフレーズをモノマネで言います。
ホリさんは、他にもモノマネのフレーズに対して相当なこだわりを持っている方でした。筆者は以前、ホリさんにお話を伺っています。
ホリ「僕は『本当は言っていないけど、本人が言いそうなフレーズ』を言うようにしています。だから、僕のネタのフレーズは8割嘘です(笑)」
たとえば、えなりかずきさんの『そんなこと言ったってしょうがないじゃないか』という定番のモノマネフレーズも、実際には本人は言っていないそうです。
ホリ「あれは僕が作ったセリフで、言ってないですね。えなりさんご本人から「『そんなこと言ったってしょうがないじゃないか』というセリフは(台本に)なかったんですけどね」って言われましたから(笑)」
今ではえなりさんがバラエティ番組でネタにして、そのフレーズを言っています。
木村拓哉さんのモノマネの『ちょ待てよ』というおなじみのフレーズも、ホリさんが “発明” しました。
ホリ「これは木村さんが『言ってそうじゃない?』というイメージで考えたフレーズです。僕は『ラブジェネレーション』(フジテレビ系)が好きでよく見てたんですけど、この作品で木村さんは女性に振り回される役だったんです。それで勝手なイメージで『だからちげぇよ、ちょ待てよ』ってフレーズを考えてネタにしていたんですよ。でも、あるとき、ビデオを見返していたら、作中で本人が実際に『ちょ待てよ』って言ってるのを発見しました(笑)」
実際には言っていないセリフをえなりさん本人が言い始めて、逆に創作したつもりのフレーズが実は木村さん本人も言っていたりと、モノマネ芸人と本人は表裏一体なところがあるのかもしれませんね。
1968年、香川県生まれ。1992年、世界のナベアツ(現・桂三度)とジャリズム結成、2011年に解散。同年、オモロー山下に改名し、ピン活動するも2017年に芸人を引退しライターに転身。しかし2021年に芸人に復帰し現在は芸人とライターの二足のわらじで活動している。
( SmartFLASH )