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『9ボーダー』松下洸平演じる “俗離れ” キャラが沼る!沼る!…最強のモテキャラなのに普通の男がマネできない理由

エンタメ・アイドル 投稿日:2024.04.26 11:00FLASH編集部

『9ボーダー』松下洸平演じる “俗離れ” キャラが沼る!沼る!…最強のモテキャラなのに普通の男がマネできない理由

松下洸平

 

 CM女王・川口春奈の主演作なのに、話題をかっさらったのはお相手役の松下洸平だった。彼が演じた記憶喪失のキャラが「沼る男」だとして、女性視聴者を中心にSNSが沸いたのである。

 

 4月19日(金)にスタートした『9ボーダー』(TBS系)。

 

 各年代のラストイヤーである19歳・29歳・39歳の3姉妹が、悩みを抱え焦りながら、生きる道を探していくヒューマンラブストーリー。川口演じる主人公は29歳の次女・七苗で、39歳の長女を木南晴夏、19歳の三女を畑芽育が演じている。

 

 

 七苗は、母親がいない家庭を切り盛りしてきたしっかり者。勤め先である飲食店プロデュース業の会社では、最年少で副部長に抜擢されるなど上々の評価をされ、やりがいも感じている。

 

 だが、仕事に打ち込んでいたため長らく恋愛から遠ざかっており、元彼の結婚や友人の出産の話を聞いて心が掻き乱されていた。

 

■俗離れした不思議な魅力のあるキャラ

 

 そんな七苗が出会ったのが、路上でギター弾き語りをしていた松下洸平演じるコウタロウ。記憶喪失で路頭に迷っていたため、バルの女店主が見かねて住み込みで働かせている。

 

 この謎だらけのコウタロウが「沼る男」なのである。

 

「沼る男」とは、恋愛的にいつの間にかハマッてしまって抜け出せなくなる男という意味あいの造語。

 

 コウタロウは記憶がないのにさして焦っておらず、ほんわかした雰囲気で幸せオーラを放っており、俗離れした不思議な魅力のあるキャラクター。第1話のラストでは七苗と夜桜を見にいって、まだ出会ったばかりなのに告白めいたやりとりをする。

 

 29歳の悩みを抱える七苗に「大丈夫、すてきな人だから。幸せになるよ、きっと」とやさしく語りかけるコウタロウ。七苗が「なれるかな? 一人で? 好きな人もいないのに」と返すと、「じゃあ……俺のこと、好きになっていいよ。俺もきっと、君を好きになる。そんな気がする」とさらっと言ってのける。

 

 七苗は戸惑いながらもにこやかで、まんざらでもない感じ。というか、コウタロウが手をつないでくると受け入れていたので、もうすでに半分好きになっているっぽい。「沼る男」は伊達じゃない。

 

■「沼る男」の真骨頂のセリフとは…?

 

 松下演じるこの「沼る男」は、ある種の最強モテ形態なのだが、かといって誰でも彼でもマネできるものではない。ちなみに最初に言っておくと、「イケメンだから成立する」という話ではない。

 

 第1話終盤で夜桜を見に行った2人だが、中盤のバルで会話をしているときに、七苗が虚勢を張るシーンがあった。

 

 本当はモヤモヤした気持ちを抱え、どこか今の生活に寂しさを感じていたのに、七苗は「仕事も楽しいですし、まあそれ以外もバランス取れて楽しめてるっていうか、充実してるっていうか。それなりに」と強がっていた。

 

 そんな彼女の心理を瞬殺で見抜いたコウタロウが、「ウソ。ホントは寂しい?」と問いかけたのだ。七苗は「え、そう見えちゃいますか?」と否定したが、言い当てられたことに心が揺らいでいたのだろう。

 

 このコウタロウのセリフこそが「沼る男」の真骨頂。

 

 しかし、一見簡単に言えそうだが、実はかなりハードルが高いセリフなのだ。

 

 この「ウソ。ホントは寂しい?」は、一瞬で相手の心のなかに入り込める可能性を秘めており、一気に距離を詰められるかもしれないが、同時にリスクも非常に高い。ほぼ初対面の男にこんな知ったふうなことを言われたら、多くの女性はブチ切れたりウザがったりするだろう。

 

 また、この中盤のバルのシーンや終盤の夜桜のシーンの一連のコウタロウの言動は、一歩間違えれば “クソ寒いナルシスト野郎” と思われかねない。

 

■他己評価に縛られる普通の男ではムリ

 

 そのため、たいていの男は、嫌われたくないとかヘンな男だと思われたくないとか、“他己評価” を気にして、ストッパーがかかってしまって言えない。

 

 コウタロウは、雨の中で弾き語りをしたり、カネや肩書にも興味がなさそうだったりと、俗離れしているので “他己評価” の軸で生きていないのだと思う。だから、そもそも嫌われたらどうしようといった思考回路はなく、リスクを恐れずグイッと一気に心の距離を詰められる。

 

 たまたま七苗は不快感を示すことはなかったが、たぶん世の中の7割ぐらいの女性は、出会ったばかりの男から「ホントは寂しい?」「俺のこと、好きになっていいよ」などと言われたら、ドン引きするに違いない。ただし、七苗のように心の隙間への侵入を許してしまう女性が3割ぐらいいて、沼にハマッていく構造。

 

 コウタロウみたいに振る舞えば「沼る男」になれる可能性があり、最強モテキャラになれるかもしれない。けれど、既存の価値観や他己評価に縛られている普通の男では、そのルートを突き進めないのだ。

 

 ――今夜放送の第2話では、突如コウタロウの記憶の断片がよみがえる展開になるとのこと。七苗がさらに「沼る男」にずぶずぶとハマッていくかどうか、注目である。

堺屋大地

恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。『日刊SPA!』に恋愛コラムを連載中。ほに『現代ビジネス』『文春オンライン』『集英社オンライン』『女子SPA!』などにコラムを寄稿

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