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「市川猿之助愛蔵」の骨董品がオークションに! 透けてみえる“金欠”問題、専門家は「本意ではない」可能性を指摘

エンタメ・アイドルFLASH編集部
記事投稿日:2024.06.11 20:21 最終更新日:2024.06.11 20:21

「市川猿之助愛蔵」の骨董品がオークションに! 透けてみえる“金欠”問題、専門家は「本意ではない」可能性を指摘

愛蔵の骨董品がヤフオクに出品されていた市川猿之助

 

 6月10日、ネットオークションサービス「Yahoo!オークション」に出品されたある骨董品の茶碗が、オークションマニアの間で注目を集めている。商品紹介の見出しには、一瞬、目を疑ってしまう人の名前が記されているからだ。

 

「南都伝来!六代樂吉左衛門(左入) 黒茶碗 千宗屋書付 銘『初瀬山』市川猿之助愛蔵『猿の眼』所載品」

 

 歌舞伎俳優・市川猿之助が所有していたお宝のようだ。入札開始価格は1000円からで、終了日時は6月17日21時22分に設定されている。なぜ、猿之助の愛蔵品がYahoo!オークションに出品されているのか――。

 

 

 2023年5月、自宅で両親と一家心中を図り、歌舞伎界に大激震を走らせた四代目市川猿之助。11月17日、自殺ほう助の罪で懲役3年・執行猶予5年の有罪判決を言い渡された。たまに愛犬の散歩で外出するほかは、“事件現場”の自宅にこもって人目を避けた生活を送っているというが、目下、頭を悩ませるのが“金欠”問題だという。

 

「事件当初こそ、役者復帰を絶望視する向きが多かったが、だいぶ風向きが変わってきました。たしかな実力を持ち、花形歌舞伎役者である四代目の復帰を待望する声も耳にします。とはいえ、あれだけの事件を起こして罪を償っている身であり、復帰は時期尚早。実質、無収入である現在、四代目が直面しているのが、事件の影響でお蔵入りとなった映画などの、莫大な賠償金の支払いです」(演劇ジャーナリスト)

 

 崖っぷちに立たされた猿之助が、進退きわまって手をつけたのが、自宅に保管していた大量の“私財”だった。

 

「四代目猿之助といえば、無類の骨董愛好家として知られており、2000点を超える浮世絵や仏像、陶器を蒐集していました。なかには文化財レベルの品もあり、選りすぐりのコレクションは総額2億円をくだらないとか。金策に迫られた四代目は、生活費や賠償金に充てるべく、これらの古美術品を売却しようと、懇意の骨董品店に預けているそうです」(同前)

 

 冒頭の茶碗も、窮状に陥った猿之助が、断腸の思いで放出した品と考えれば不思議はないのかもしれないが、そもそも本物なのだろうか? 出品ページには、次のように商品説明が記されている。

 

《目利きで有名な美術研究家でもある千宗屋宗匠が掘り出されたものです!猿之助さんの愛用包み裂(ハンカチ)が付属します。

 

・千宗屋書付箱、書籍「猿の眼」が付属します。
・高さ10.5cm、幅8cm(最大幅。若干の誤差はご了承下さい)
・直しがあります。》

 

 これについて、ある骨董品業者が解説する。

 

「出品された茶碗『初瀬山』を拝見しましたが、“楽焼”の茶碗で知られる樂家六代目で、江戸時代中期の人気作家『左入』による作です。『千宗屋』とは、茶道の“三千家”と呼ばれる流派のひとつ『武者小路千家』の後継で、次期十五代目家元となる人物。茶碗を入れる木箱には、この千宗屋の本名である『方可(まさよし)』と箱書き(価値を保証した署名)が施されていますね。また、付属している書籍『猿の眼』とは、四代目市川猿之助さん自身が骨董コレクションをまとめた著書で、今回、出品された茶碗『初瀬山』は、たしかにこの『猿の眼』に載っている品。つまり、猿之助さんの愛蔵品ということです。

 

 猿之助さん愛用というハンカチの真贋はわかりかねますが、茶碗自体は本物の品と判断して間違いないでしょう。『直し(修復箇所)』がありますが、猿之助さん本人が何度も口をつけて愛玩していたものですし、ファンなら『どうしてもほしい』と想定されます。控えめに見積もっても、100万円以上の落札価格がつくのでは」

 

 オークションに出品した経緯を聞くべく、出品者に問い合わせたが、返答はなかった。

 

「猿之助さんとしては、自分の名前を大々的に出してまで、売りに出してほしくはなかったと思いますよ」と声を潜めて語るのは、別の骨董市関係者だ。

 

「官休庵(武者小路千家を指す)の若宗匠・千宗屋(方可)氏は、知人から預かったり、オークションで買ったりした古美術品を、京都の業者向け市場で商売しているといわれています。今回のオークションの件も、猿之助さんが同じ慶應大学出身の親友で、箱書もしている千氏に依頼し、市場で販売してもらったのが発端のようです。それを購入した人物が、オークションに出品したということでしょう。

 

 本来なら、猿之助さんの自著をつけなければ“猿之助コレクション”とはバレないんですけど、千氏は『本に載っている=猿之助の品』だと高く売れると思って、一緒に本をつけちゃった。それで、足がつくことになったわけです。猿之助さんにとっては、不本意な形で名前が出てしまったようですね」

 

 猿之助自身はオークション出品の件を把握しているのか、松竹に問い合わせたところ、「個人のプライベートに関することであり、当社より回答差し上げますのは適切ではないと考えておりますため、回答は控えさせていただきます」とのことだった。

 

 はたして、今後も“猿之助コレクション”がオークションなどに出回る可能性はあるのか、前出の骨董市関係者に聞いた。

 

「もちろん、あると思います。おもには、ご本人が持っている300万円相当の川喜田半泥子の茶碗、唐津焼コレクション、桃山時代の酒器コレクションが今後、市場に出てくる可能性があると目されており、われわれ骨董関係者はいろめき立っています」

 

 自身の愛憎品をネットオークションで見る猿之助の心境は、さぞ複雑なことだろう。

( SmartFLASH )

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