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森永卓郎さん死去、本誌に語っていた「20キロダイエット」「愛猫との生活」「相続地獄」
1月28日、経済アナリストの森永卓郎さんが亡くなった。享年67。2023年11月にがんが判明したが、闘病生活のかたわら精力的に仕事をこなし、死去の前日にもラジオに生出演していた。
2003年の著書『年収300万円時代を生き抜く経済学』(光文社)がベストセラーとなり、一躍メディアで引っ張りダコとなった森永さん。モリタクの愛称で親しまれ、本誌FLASHにも何度も登場している。
2018年6月には、当時話題となっていた「糖質制限」についてインタビューに応えている。食事は1日に5回、炭水化物中心で炭酸飲料を大量に飲む生活を続け、重度の糖尿病を患った森永さん。しかし、2015年に出演したテレビ番組の企画で「ライザップ」に挑戦することに(当時のテレビCMにも出演していたことを憶えている人も多いはず)。
糖質制限の食事とトレーニングによって「2カ月半で、90キロ近くあった体重が70キロを切り、ウエストは23センチも細くなりました」と答えている。また睡眠時無呼吸症候群も改善し、健康を取り戻したと語っていた。
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ミニカーなどのコレクターで、自らを “オタク” と称していた森永さんは、愛猫家でもあった。
2018年8月には、4匹の猫たちと暮らす自宅を公開し、「私は週末しか家に帰らないので、10年以上飼っているのに、ねこたちは私のことを不審者だと思っているようです」とまさかのエピソードを披露。
「私がさわろうとすると歯をむき出しにして威嚇してくるし、かみつかれたり、ねこパンチを食らったり。朝、目覚めたら引っかかれて血だらけになっていたこともありました。それでも、みんなかわいくて仕方がないんです」
と猫愛を語ってくれた。
2021年2月には、自らが経験した「相続地獄」について語っている。母の死後、一人暮らしになって脳出血で倒れた父親の介護。そして、その父が亡くなってから、相続税の申告をするために費やした苦労の日々。
森永さんは「私が地獄を見たのは、死んだ親父の財産について、なんの情報も持っていなかったから。理由はこれに尽きます」とポツリ。印鑑や保険証券などが入っていると思っていた父親の貸金庫には何もなく、銀行口座の開示のために戸籍謄本を集めるなど、不合理なシステムと悪戦苦闘したことを赤裸々に語ってくれた。
1月28日、森永さんの長男で経済アナリストの森永康平氏がコメントを発表。そのなかで《余命宣告を受けてから、父は病状や体調、治療状況などについて、可能な限り皆様に共有しようとしていました》と綴っている。
森永さんは、自らの体験を伝え、共有することこそ使命だと考えていたのかもしれない。合掌。