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【食堂のおばちゃんの人生相談】51歳・公務員のお悩み
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2020.10.09 11:00 最終更新日:2020.10.09 11:00
「食堂のおばちゃん」として働きながら執筆活動をし、小説『月下上海』で松本清張賞を受賞した作家・山口恵以子。テレビでも活躍する山口先生が、世の迷える男性たちのお悩みに答える!
【お悩み/マカロニ刑事さん(51)公務員】
妻が風邪で倒れても、おかゆすら満足に作れない私。熟年離婚の危機を感じている。こんな私でも簡単にできて、妻も喜んでくれそうな料理を教えてください。
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【山口先生のお答え】
まあ、なんて優しい男性でしょう。私には奥さんを思いやるあなたの気持ちが一番のご馳走に思えます。奥さんはお幸せですね。
簡単な料理というのは、言い換えれば制作工程の少ない料理です。最強の簡単料理は煮物です。スープもシチューも鍋も煮物です。
まずタマネギ・人参・キャベツ・ブロッコリー・ジャガイモ等、適当な野菜を鍋に入れ、たっぷりの水で煮込みます。野菜が柔らかくなったら市販のチキンコンソメを加え、野菜スープの出来上がり。
これは野菜の出汁がたっぷり出て、美味しいです。病人食にもピッタリ。物足りなかったらベーコンか骨付きの鶏肉を入れてみましょう。塩胡椒をお好みで。
次に、同じ要領でカレーの材料を煮込み、そこにビーフシチューの素を入れます。バターと生クリームを加え、ケチャップとウスターソースを足し、隠し味にインスタントコーヒーを一匙入れて塩胡椒すれば、プロ仕様のビーフシチューの出来上がりです。
とにかく、煮込んだ野菜と肉に市販のカレーの素やシチューの素を入れるだけで、立派に栄養たっぷりの料理が完成するので、挑戦してみて下さい。市販の鍋用スープを利用するのもお勧めです。
その前に、奥さんにこのコラムをお見せすることをお勧めします。あなたのご相談を読めば、奥さんはきっと惚れ直してくれますよ。
やまぐちえいこ
1958年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。就職した宝飾会社が倒産し、派遣の仕事をしながら松竹シナリオ研究所基礎科修了。丸の内新聞事業協同組合(東京都千代田区)の社員食堂に12年間勤務し、2014年に退職。2013年6月に『月下上海』が松本清張賞を受賞。『食堂メッシタ』『食堂のおばちゃん』シリーズ、そして最新刊『夜の塩』(徳間書店)が発売中