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【食堂のおばちゃんの人生相談】51歳・団体職員のお悩み

ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2021.01.18 11:00 最終更新日:2021.01.18 11:00

「食堂のおばちゃん」として働きながら執筆活動をし、小説『月下上海』で松本清張賞を受賞した作家・山口恵以子。テレビでも活躍する山口先生が、世の迷える男性たちのお悩みに答える!

 

【お悩み/匿名希望(51)団体職員】
 うちのマンションの管理組合で、傾斜調査の話が出ている。築10数年なので、私はたんなる老朽化だと思う。それより管理費を下げてほしい。こんなことを考える私は、自己中心的だろうか?

 

 

【山口先生のお答え】
 私は正直、あなたは自己中心的ではなく、現実的だと思います。だって、もし調査して施工の不備が分かったとして、その後どうなります? どこが補償してくれるのですか? 施工会社と販売会社は今も現存していますか?

 

 耐震偽装が発覚し、買ったばかりのマンションから引っ越した方の話では、1年しか住まなかった偽装マンションのローンと新しい住居のローンで、合計1億円を背負ったそうです。修理か建て替えかで住民の意見は割れるでしょうし、その後も困難が待ち受けています。しかも最後に報われるとは限りません。

 

「知らぬが仏、見ぬもの清し」という格言がありますが、築十数年で深刻な不備が無いのなら、現状維持でよろしいと思いますよ。

 

やまぐちえいこ
1958年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。就職した宝飾会社が倒産し、派遣の仕事をしながら松竹シナリオ研究所基礎科修了。丸の内新聞事業協同組合(東京都千代田区)の社員食堂に12年間勤務し、2014年に退職。2013年6月に『月下上海』が松本清張賞を受賞。『食堂メッシタ』『食堂のおばちゃん』シリーズ、そして最新刊『夜の塩』(徳間書店)が発売中

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