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なか卯の「親子丼」40円値下げ…卵不足なのに大丈夫なの? 広報に聞いた
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2023.04.06 16:36 最終更新日:2023.04.06 19:26
4月6日午前10時50分。関東圏の私鉄駅前にある和食ファストフード店「なか卯」の店舗前には、5名ほどの客が “待機” していた。
11時になると全員が店内に入り、券売機の前で並ぶ。買い求めたのは揃って「親子丼並盛」だった。「なか卯」は同時刻から主力商品の「親子丼」の価格を現在の490円から450円に値下げしたのだ。しかも、期間限定ではなく、終了時期は未定という。
おりからの卵不足で、卵を使った料理の提供を中止したり、価格を上げたりする店が多いなか、卵料理の代名詞とも言える「親子丼」がなぜ値下げできたのか。
ゼンショーホールディングスの広報部が、こう説明する。
「弊社では取引農家様から “こだわり卵” を納入させていただいております。鳥インフルエンザの影響がなかったため、安定的に卵を用意できております」
この値下げ効果は収益にも大きく貢献するようだ。経済記者が指摘する。
「この「親子丼」は、1994年に発売した一番の人気商品です。テレビのニュース・新聞の経済欄でも報じられたので、広告効果は計り知れません。
このところ、大手牛丼各社は『すき家』が並盛こそ400円で据え置きですが中盛と大盛は30円アップ、『吉野家』と『松屋』も牛丼を20円アップしています。消費者も『仕方ない』と受け入れてはいますが、やはり値下げは大歓迎。節約志向の取り込みで、売り上げは確実に伸びるはずです。
ただ、『なか卯』は全国で460店舗。同じゼンショーグループですが最大手の『すき家』は1900店を超えますから、どうしても規模としては限界があります」
気になるのは、他の商品も値下げするのかだが……「今のところ、予定はございません」と前出・広報部。他社の動向も気になるところだ。
( SmartFLASH )