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PTAは必要or不要? 母親500人に聞いた本音「親同士の情報交換が大きい」「役員決めがストレス」【独自アンケート】
ライフ・マネーFLASH編集部
記事投稿日:2023.04.08 16:27 最終更新日:2023.04.08 16:43
新学年が始まるこのシーズン。期待にあふれる子どもたちとは対照的に、「PTA」で頭を抱えている保護者も多いのでは――。
「PTA」とは、「Parents(親)-Teacher(先生) Association(組織)」の略。子どもたちの成長のため、保護者と学校、地域が協力して活動をおこなう組織だ。その活動内容は、運動会や学芸会など学校行事の手伝いから、防犯パトロール、ベルマーク運動などがある。
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PTAへの加入は「任意」だが、実際には、保護者は自動的にPTA会員となるケースがほとんど。最近は「加入しません」という選択ができるところも増えているが、周囲との関係などもあり、加入している人はまだ多い。
そこで本誌では、全国の子どもを持つ20代から50代の女性を対象に、独自のアンケート調査を実施。PTAを「必要だと思う」か「必要だと思わない」かを聞き、各自の体験なども答えてもらった。
まずは、PTAが必要かどうか。「必要だと思う」は124票で、全体の24.8%。「必要だと思わない」は376票で75.2%。なんと、4分の3の母親たちが「PTAは不要」と考えていることが判明した。
PTAが「必要」だとした母親の意見は、以下のとおり。
「保護者と学校の意思疎通をはかるために必要」(30代・会社員・神奈川県)
「PTAの協力で成り立つ学校行事もあります」(40代・主婦・三重県)
「いまの先生たちはやることが多過ぎて、なかなか配慮ができないことも多いと聞きます。そこをPTAが助けることで、子どものためになります」(20代・パート・千葉県)
「小学校のPTAで役員をやりましたが、地域の人たちとも協力できて有意義な体験でした」(30代・派遣社員・千葉県)
「PTAをやっていられるからこそ見られる、子どもの成長もありますよ」(30代・派遣社員・大阪府)
「活動そのものより、親同士の情報交換、コミュニケーションとしての存在価値が大きかった」(40代・医療関係・福岡県)
一方、「必要だと思わない」母親の意見は……。
「人間関係が面倒くさすぎて、もめ事も多かった。行事で人手不足なら、お金を払って雇えばいいんです」(50代・主婦・東京都)
「断ったのに、無理やり役員にさせられました。それなのに、仕事で集まりに出られないと嫌味を言われました。なんなの!」(30代・パート・岡山県)
「任意のはずなのに、当り前のように会費を徴収され、何に使われているかよくわからない」(50代・主婦・宮崎県)
「派閥があって、結局声の大きい人の都合のいいように進められてしまうことが多かった」(40代・パート・熊本県)
「役員決めが毎年のように長時間かかってストレス。半強制的に役割を分担させられるのは納得いかない」(30代・会社員・熊本県)
「先生ができない作業を手伝うボランティアは必要だが、それがPTAである必要はない。アウトソーシングも考える時期では」(50代・パート・愛知県)
「活動に参加せず、理由をつけて逃げ回っている人もたくさんいます。不公平感が強くてストレスです」(50代・パート・青森県)
「母子家庭なのですが、その大変さを理解してくれない人がたくさんいます。怠けていると思われて、子どもも仲間外れにされました」(40代・会社員・山形県)
「役員をやらされて、仕事の休みがつぶれ、体力的にも消耗。家事もおろそかになり、子どもには買ってきたものばかり食べさせていた。罪悪感と疲労感ばかりで、本当に二度とやりたくない」(40代・会社員・愛知県)
「コロナ禍でほとんど活動はなかったのですが、この3年間でなくてもいいことがわかったのでは」(40代・主婦・群馬県)
近年、共働きやひとり親家庭が増加し、また加入が義務ではないことが広く認知されるようになり、退会者も急増しているPTA。不条理なことも多く、「ブラックPTA」なる言葉さえ生まれている。この流れを受け、PTA自体を廃止する学校も増えている。今回のアンケートでも
「今まさにPTAを存続するかどうかで揉めています」(30代・主婦・兵庫県)
との声が。時代に合わせ、形を変えていくことも必要なのかもしれない。
( SmartFLASH )