レビュー欄で高評価の商品なのに、すぐ壊れてしまった……そんな経験はないだろうか。ネット通販で参考にするレビューだが、近ごろはサクラによる偽レビューが後を絶たない。そんななか、レビューが本物か偽物かを見抜ける『サクラチェッカー』というサイトが登場した。
使い方はいたって簡単。アマゾンの商品URLをコピーし、サクラチェッカーにペーストすると、「サクラ度は◯◯%です」と自動で分析できる。
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開発者のユウさんは、「私自身、ネット通販で高評価の充電器を購入したら充電できなかったり、アダプターが3日で壊れてしまったりして、レビューが信用できなくなったんです。それで簡単にレビューを判断できる仕組みを開発しようと考え、3カ月がかりで『サクラチェッカー』を立ち上げました」と語る。
現在、サクラチェッカーで分析できるのはアマゾンの商品のみ。それでも登録された商品はすでに10万件にのぼる。
「分析した商品のうち、1万7000点、つまり全体の16%はサクラ度が高い結果になりました。特に粗悪品が多い折り畳み傘や、アクセサリー類、美容器具なんかは偽レビューが多い傾向にあります」(ユウさん)
サイト開発にあたり、ユウさんは、偽レビューの書き手が集まるグループに潜入している。
「私が潜入したグループには、約2万人が所属していました。フェイスブック上のグループに登録すると、ショップ側から『レビューを書けば、商品をプレゼントします』と募集がかかるんです。ここで、狙われる商品の傾向や、レビュアーの特徴なんかを知ることができました」
こうした内部調査も反映しながら、ユウさん独自の判定基準でプログラムが組まれた。聞けば、サクラ業者によって出品されている商品やレビューを細かく調べていくと、いくつか特徴があるという。
「まず、タイトル名が異常に長くてメーカー名が入っていない商品、写真にやたらと装飾が多い商品は要注意です。どちらもアマゾンの規約に違反していますから。
あとは、レビューの分布が不自然に偏っていないかどうか。高評価の偽レビューが大量についた後、騙された被害者たちが低評価をつけるケースが多いんです。星5が突出して多い状態で星1が1つ付いていた場合は、サクラの可能性があります。
最後に、レビュー本文の内容。バイト感覚で偽レビューを書く外国人の方が多いので、『夏が終わるまでに続けて使用いただきます』といった、直訳っぽさのある怪しい日本語があったら気を付けてください」
今や生活に欠かすことのできないネット通販。購入ボタンを押す前に、一度サクラチェッカーにかけてみることで、損のない買い物ができそうだ。