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片づけのゴールは「書類整理」スッキリさせるプロの知恵、教えます/女子アナ日下千帆の「私にだけ聞かせて」

芸能・女子アナ 投稿日:2023.03.26 16:00FLASH編集部

片づけのゴールは「書類整理」スッキリさせるプロの知恵、教えます/女子アナ日下千帆の「私にだけ聞かせて」

 

 もうすぐ始まる春の新生活に向け、お部屋をスッキリ片づけたいという方も多いのではないでしょうか? 片づけを進めても最後まで残ってしまう書類の山にお困りの方へ、片づけアドバイザーの石阪京子さんがとっておきのプロの技をお教えします。

 

 石阪さんは、大阪生まれの大阪育ち。心理カウンセラーや宅地建物取引士の資格をお持ちで、旦那さまと一緒に不動産業を営んでいます。不動産売買の現場に立ち会うことも多く、お客さまから部屋を片づけられないという相談を、多数、受けてきました。

 

 

 これまでに片づけの手伝いをした家は1000軒を超えています。「書類が片づくと日本が平和になる」とおっしゃる石阪さんのノウハウとは?

 

――これまでに片づけを手伝ったお部屋で、もっとも大変だったケースとはどのような状況だったのでしょうか?

 

「私が片づけをお手伝いする際、まずはカウンセリングから始め、どのような暮らしがしたいのか理想を伺うところから始めます。片づけって大変なことですから、何のために片づけるのかという、強い動機がないと完了できないのです。

 

 そのお客さまは、『大の字で寝たい』とおっしゃいました。ご自宅を拝見すると、足の踏み場もないほど物があふれ、家族は隙間に布団を敷いて寝る状態でした。食卓の上もいっぱいで、テーブルの小さなすき間で食事をしていました。

 

 そのご家庭は、お子さんが不登校という問題を抱えていましたが、原因は、家の中がぐちゃぐちゃすぎて朝の準備ができないからだと気づきました。

 

 部屋を片づけたら、家事がスムーズに進むようになり、不登校の問題も解決。さらに、夫婦ゲンカもなくなったということです。部屋の乱れは心の乱れ。生活上の優先順位が見えてくると、暮らしも整ってくるのです」

 

――心理カウンセラーの資格は、お客から的確に話を伺うために取得されたのですね。

 

「はい、なぜ捨てられないのか、その心理の研究がしたくてカウンセリングの勉強をしました。片づけられない人のイメージというと、世の中では “ズボラな人” と思われがちですが、実はそうではなく、むしろこだわりの強い真面目な方が多いのです。

 

 物が捨てられなくなった原因はさまざまですが、たとえば親に大事な物を勝手に捨てられたこと、大切な物を誤って捨ててしまい、怒られたことなどがトラウマとなっているケースが多いのです」

 

――では、具体的にどのように片づけを進めていけばよいのでしょうか?

 

「理想の暮らしを思い描くことができたら、次は部屋割りです。個人のものはそれぞれの部屋に戻し、リビングなど家族みんなが使うパブリックなスペースに個人の物を置かないよう徹底します。

 

 その次は、クローゼットのなかに収納する物の優先順位を決めていきます。このとき、捨てすぎはリバウンドの原因になってしまうので注意します。

 

 家族みんながそれぞれの領域に責任を持ち、他人の領域が散らかっていても気にしないようにします。

 

 バックヤードは、まず使っていない物を処分し、いま表に出ている物をそこにしまいましょう。リバウンドしないためには、7割を収納して、まずは家全体を片づけきることが大事です」

 

――捨てる基準はどのように考えればよいのでしょうか?

 

「いま使っているのか、本当に必要なのかどうかで判断しましょう。

 

 よくある捨てられない理由に、物に思い出をのせてしまっていることがあります。たとえば、もう着ていないのに、何年も前にパリで買った服が捨てられないなんて方がいらっしゃいます。そういう方には、『過去よりも未来が大切。お金を貯めて、またパリに行きましょうよ』とアドバイスします。

 

 服で迷ったときは、一度着て鏡で見てください。若い頃に着た服をいま着るとイタイと思うことが多いものです。この前いつ着たか、なぜ着ていないのに捨てられないのか、物にとことん向き合ってみましょう。すべての答えは自分のなかにありますよ。

 

 あとは、将来まとめてごみを捨てるときにかかる費用も考えてみてください。いま捨てれば、無料で捨てられるものを、将来まとめて捨てようとしたら、軽トラ1台で10万円もかかります。

 

 都内の戸建てでまとめてごみを捨てようとしたら、普通に100万円くらいかかりますよ。最近は家賃相場も上がっていますが、ごみを捨てればもっと安い部屋に引っ越せるかもしれません。こうなると、もうお金の問題です。目に見える物の管理ができない人は、お金の管理も苦手な人が多いですね」

 

――片づいて、実際に人生がいい方向に変わった方はいますか?

 

「出世する方が多いですよ。印象的だったお客さまでは、シリコンバレーに転勤が決まった女性がいました。大手電機メーカーに勤務していましたが、すっきり片づいたことで、仕事の優先順位がわかるようになったと話されていました。片づけも仕事も、決断の連続という意味ではよく似ています」

 

――片づけには何日くらい必要ですか?

 

「早ければ3日くらいで終わります。1日めはバックヤード、2日めは水回り、3日はリビングという順番で片づけることをおすすめしています。

 

 そして、最後に残るのが書類の片づけです。書類で失敗する方が多いのです。特に支払い関係の書類には気をつけてください。督促状を失くしたり、チケットの入金を忘れてコンサートに行けなくなったりとトラブルが多いです。携帯の振り込み忘れで、保証会社に連絡が行き、ブラックリストに載ってしまった若者の話もよく聞きます。

 

 書類は、(1)お金、(2)健康、(3)暮らし、(4)教育、(5)取説・保証書、(6)未処理という6つのボックスに分けて整理するとよいでしょう。
ネットで検索できるものは捨てましょう。思い出の紙は、そこに “愛” があるのかで判断してもいいでしょう。死ぬまで残したいものは、(7)棺桶ボックスに入れておきましょう」

 

 片づけのビフォア・アフター写真を見たい方は、石阪さんの最新刊『人生が変わる紙片づけ』(ダイヤモンド社)をご覧ください。片づけへのモチベーションが上がりますよ。

 

■成功する片づけの3カ条

(1)片づけの目的をはっきりさせる
(2)優先順位を決める
(3)紙1枚まで片づけきる

日下千帆

1968年、東京都生まれ。1991年、テレビ朝日に入社。アナウンサーとして『ANNニュース』『OH!エルくらぶ』『邦子がタッチ』など報道からバラエティまで全ジャンルの番組を担当。1997年退社し、フリーアナウンサーのほか、企業・大学の研修講師として活躍。東京タクシーセンターで外国人旅客英語接遇研修を担当するほか、supercareer.jpで個人向け講座も

( SmartFLASH )

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