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両陛下、滞在3日で築かれた英国との強固な絆…岸田首相では逆立ちしてもかなわない皇室の歴史的重み
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2022.09.20 17:34 最終更新日:2022.09.20 17:35
9月19日午後9時前(日本時間20日早朝)、エリザベス女王の国葬参列で英国を訪問していた天皇皇后両陛下は、ロンドン郊外のスタンステッド空港から政府専用機で出発し、帰国の途に就かれた。両陛下にとって即位後、初めての海外訪問だった。
両陛下は17〜19日の3日間、英国に滞在された。19日午前11時からウェストミンスター寺院で執りおこなわれた女王の国葬に参列し、女王の冥福を祈られた。引き続き、英外相主催のレセプションに出席し、各国王族や元首らとも親交を深められた。
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「陛下は1983年〜85年のイギリス留学中、女王から家族の一員のような温かいもてなしを受けられました。その経験から、女王を尊敬するとともに、将来天皇となる自分自身を見つめ、皇室のあり方を考えられたといいます。
即位後の2020年には、女王から国賓として招待を受け、皇后さまと訪英を予定されていましたが、再会はかないませんでした。今回、心を込めて最後のお別れをし、チャールズ新国王に直接お悔やみを伝えられました。英王室との深い交流を、令和の時代に引き継ぐ陛下の思いが感じられました。
女王と皇室の交流は、昭和天皇の時代から続くものです。英王室の威信をかけた国葬に陛下と雅子さまが参列されたことは、皇室にとっても極めて有益であることは間違いありません」(皇室ジャーナリスト)
皇室の歴史的な重みを実感する英国訪問だった。
9月17日午前11時ごろ、羽田空港では秋篠宮ご夫妻らのお見送りに一礼された両陛下だったが、そのおよそ1時間前、皇居・御所の玄関で両陛下を見送りされたのは、長女・愛子さまだった。愛子さまは黒の落ち着いた装いで、両陛下を見送りされた。
9月18日午後、バッキンガム宮殿で開かれたチャールズ新国王主催のレセプションに向かわれた際、天皇陛下は黒の服装に黒のマスクを着用されていた。現地ジャーナリストが、こう解説する。
「2021年4月17日、エリザベス女王の夫であったエディンバラ公フィリップ殿下の葬儀が、ウィンザー城のセント・ジョージ礼拝堂でおこなわれました。このときは、全員マスク着用が義務づけられ、エリザベス女王も黒いマスクを着用していました。その前例にならい、天皇陛下も心いっぱいの弔意を英王室に示されたのでしょう」
国葬では、天皇陛下はモーニングスーツ、雅子さまはデイドレス姿。前日のレセプション同様、各国の要人が相乗りするバスに乗り換え、ウェストミンスター寺院に到着された。国葬には英国の「ノーマスク」の習慣に合わせ、マスクなしで臨まれた。
「英国政府は、国葬に参列する各国の元首らに、英国側が用意した護衛つきのバスによる “相乗り” を求めていました。史上最大規模の混雑が予想され、受け入れ態勢が追いつかないためです。『自分の専用車で……』と強く要望する元首も多いようですが、両陛下は、相乗りに厚意を示されているとのこと。両陛下の奥ゆかしさが感じ取れます」(前出・皇室ジャーナリスト)
ロンドンに住む日本人は、女王への敬愛の強さをあらためて実感したという。
「イギリスもブレグジットやコロナ禍、物価高の影響で混乱のなかにありますが、国全体として女王が亡くなった悲しみに包まれています。在位期間は70年にも及び、もはや女王のいないイギリスは考えられないほどの存在だったので、喪失感は大きいようです。
弔問の列には、テムズ川沿いに国会議事堂からロンドン橋の先、終わりがどこなのかわからないぐらい伸びていました。
随所に簡易トイレが設置され、ブランケットの提供がなされたり、整理要員もいたりして、よく運営されていました。これが女王が亡くなったときのために練られていたという『ロンドン橋作戦』なのかと思いましたね。
こうした儀式の仕切りが徹底しているのも、在位期間の長さや功績の偉大さ、支持者の多さが影響しているのでしょう」
女王の国葬参列は、まさに両陛下だからこそ果たしえた “重責” だった。ネット上でも、両陛下に感銘を受ける声が多く上がっている。
《同じ王室といえる陛下が行かれたことで、少なくとも英王室は日本からの代表として最高の方が来てくれたとみなしてくれたのではないか 皇室があることの良さを、感じた人が多かったのではないか》
《やはり、英王室との古くからの関係性を考えたり、今回の陛下妃殿下の行動を拝見している、皇室があるということは本当に日本人として良かったと思います》
一方で、当初は「参列を検討」したとされる岸田文雄首相を引き合いに出す声も……。
《岸田さんが行ってたらどうなってたんだろうとぞっとする。弔意を現地で示されるのが両陛下でほんとよかったよ》
《陛下が各国のトップと交流されているところを伺う限り、これは岸田さんにはできないんじゃないかなぁと思ってしまう》
両陛下は、日本時間の20日午後に羽田空港に到着する。皇室の歴史的重みを体現された両陛下が無事に帰国されるのを待つばかりだ。
( SmartFLASH )